20/02/25 09:20:09 ZDF6Rv9J0.net
海商法上、「船上隔離」(これは法律用語)ってのがそもそも、「この船は汚染されてるとして扱う」っていう宣言。
「検疫」ってのは、疫病を国内に持ち込ませないための入国審査。「健康な人だけに上陸許可を与える」ってもの。
船上隔離が決まった船は通常、沖に停泊して1ヶ月くらい放置されるのが国際的な決まり。
その間、船長と船上の医療担当者で疫病の収束を図らなければならない。
沿岸国が介入できるのは、船内で沿岸国の法に反した不法行為があるか、船内秩序が崩壊した後だけ。
船内の医療施設で治療できない重病人が出た場合は、沿岸国が好意で引き取ってあげることはできる。
船上隔離中の防疫方法を確立するのは、クルーズ船協会や貨物船組合などの運航会社側の責任。
船上の防疫体制に不法行為や沿岸国の法に反した行為がなければ、これまた沿岸国は手が出せない。
船長に「これがヨーロッパでいつもやってる方法だ」って言われたら、沿岸国は何も言えない。
船上隔離中の防疫方法に問題があったのなら、それを改善し、標準化して手法を全世界に指導・普及させなければならない。
で、それをやるべきはWHO。
今回の日本の対応は全世界で事前に決めた法律に完全に準拠しつつ、うまく拡大解釈して対応した。
「2週間に及ぶ検疫審査手続き」ってことにして着岸させたままで対応させた。パズルの“穴”を見つけた。
しかも、船上を統率する船長、検疫担当の厚労省、超独特な船の法律に詳しい海上自衛隊、防疫に詳しい731部隊、治療に詳しいDMATの総力戦で補い合った。
そこに「命令系統」ってのを理解しないカオスが一匹紛れ込んだが、迅速に排除した。
唯一の問題点は、現場の状況を監視&把握していたWHOの職員がいたのかどうか。
今後改善策を講じようにも、監理者がいなければ「現場の俺達の対処は完璧だった」と言われてしまえば終わり。