20/02/24 14:45:37 gddmTOdA9.net
新型コロナウイルス(COVID-19)への集団感染で検疫が続き、2月21日には下船がほぼ終了したダイヤモンド・プリンセス号。
下船後に発症した乗客も複数おり、感染対策に問題がなかったのか、下船後の対応に問題はないのか懸念がある。
厚労省の要請で乗船して支援に当たった国際医療福祉大学の国際医療協力部長で、医学部公衆衛生学教授の和田耕治さんにお話を伺った。
※インタビューは2月23日午後、スカイプ通話で行われ、その時点での情報に基づいている。
【BuzzFeed Japan Medical / 岩永直子】
防護策は取られていた だが、全ての人で徹底は難しい
ーーいつから、どんな役割で乗船されたのでしょうか?
厚労省から大学に要請があり、2月10日から乗船しました。感染症の教授と看護師と薬剤師でチームを組んで行きました。
ーーウイルスに感染する可能性のあるところと、ないところのゾーニング(区分け)はきちんとなされていたのでしょうか?
船内の感染を抑えるための防護策は現場では行われていました。
ーーそれにも関わらず、乗客もクルーも厚労省や内閣官房の職員もDMAT(災害派遣医療チーム)も感染したのはなぜだと思われますか?
感染予防策を100%に徹底するのは訓練された医療従事者でも難しいです。個人に依存した対策、特に手洗いに関しては徹底が難しい。
一般の人に「こまめな手洗いをしよう」と言っても、朝、職場に来た時に全員が手を洗うかと言えば洗いませんよね。
産業医の感覚だと朝電車に乗って来て会社に着いてすぐに手を洗う人は、10人中数人しかいないのではないかと思います。それでは社内に汚染が広がり得ます。こまめにといってもなかなかしてもらえません。人の行動を変えるのは難しいです。
医療従事者では手洗いが必要な場で10割の実施率を目指しますが、時には徹底できないことがあります。また、手洗いは簡単なようで実はタイミングが難しい。それが徹底されていないと、汚染されて感染するリスクはあります。
今回は医療従事者の中に感染者が出たことは極めて残念なことです。医療従事者の感染リスクはあることが改めて示されたわけで、今患者を受け入れている医療機関での教訓としたいです。
感染拡大はなぜ起きたのか?
ーー2月5日に検疫が始まった後も、感染が起きたことがわかっていますね。
大部分の感染は2月5日以前に起きていたことはわかっています。しかし、その後も、なんらかの状況でウイルスにさらされて感染した人はいると言えます。19日前後でも発症している人がいるのはそのせいだといえます。
ーーそうだとすると、5日から2週間後に陰性の人を降ろすのは、正しい選択だったのでしょうか。
いわゆる法令に基づいた今回の検疫は14日間というのが限界です。それ以上法的な枠の中で留め置くことは難しかったということがあります。
ーー法的にはここまでが限界だということですか?
法的にできることをやったというのがファクトだと思います。
下船後に感染が発覚する人が出るだろうということは、少なくとも公衆衛生の専門家としては想定していました。
検査の感度(陽性者を正しく発見する割合)も100%ではありません。偽陰性の人が下船した可能性はありますが、そうだとしてもウイルス量の少ない無症候性の感染者ですから、他の人に感染させるリスクは低いものと考えます。
感染者がいることを想定していましたから、何か症状が出たら連絡をくださいだとか、外出はできるだけ控えてくださいといったお願いを示した「健康カード」を降りる方全員に渡していました。
こうした方々は船内での教育なども含めて、この感染症について理解されている方が多いので、万が一、そうした症状があればきちんと連絡をいただき、さらに気をつけていただけるものと考えています。
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隔離期間、十分か? 濃厚接触者を見分けるのは難しい
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2/24(月) 11:50配信
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