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国立国会図書館
新型コロナウイルスにHIVウイルスと不自然に類似したタンパク質が含まれている、と主張
するプレプリントがbioRxivに掲載されるも、2日で取り下げられる bioRxivは新型コロナ
ウイルス関連プレプリントに関する注意喚起を表示
Posted 2020年2月4日
プレプリントサーバbioRxivに、世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスについて、
HIVウイルスと「不気味なほど」(Uncanny)類似したタンパク質が含まれている、と主張
するプレプリントが2020年1月31日に掲載されたものの、研究者等から多くの批判を受け2
日後の2月2日に取り下げられたことが話題になっています。
元となったプレプリントはインド・ニューデリーの研究者らが投稿したもので、新型コロ
ナウイルス(2019-nCoV)にHIVウイルスと酷似した4つのアミノ酸残基が含まれていること
を発見したとしています。抄録ではこの類似を「自然界で偶然、起こるとは考えにくい」
と主張していました。しかしこの論文に対しては多くの研究者等から手法や結果の解釈に
ついて批判のコメントが寄せられ、週末中の2月2日に著者ら自身によって取り下げられま
した。このような事態を査読が行われていないプレプリントの問題点と指摘する声もある
一方で、取り下げまでのスピードの迅速さを評価する意見もあります。
なお、2020年2月現在、bioRxivでは新型コロナウイルス関連に限らずすべてのプレプリン
トのページにおいて、bioRxivには現在非常に多くの新型コロナウイルスに関するプレプリ
ントが投稿されているものの、それらは査読を受けていない段階にあるものであって、な
んらかの結論が出たものと解釈したり、臨床実践等に用いたり、ニュースメディア等で取
り上げるべきではない、という注意喚起が表示されるようになっています。