20/01/21 11:23:43 KSxE/ckM9.net
年末年始の帰省や、旅行などで長距離のフェリーを利用した方もいるのではないでしょうか。実はそのフェリー、1月から全国的に運賃が値上げとなっているんです。背景には、世界的な『環境規制』がありました。
開放感のある吹き抜けのエントランスに、広々としたスイートルーム…。さらには大浴場と充実した設備などで人気を集めるのは、名古屋港の「太平洋フェリー」です。
利用客：
「大阪から。車に道具があるので、仕事の」
別の利用客：
「仙台です。荷物を結構いっぱい持って帰るので、車で」
快適な空間でゆっくりしながら、車ごと移動できることから人気のフェリー。年始早々の1月6日から大勢の利用客が乗り込んでいきますが、実はこの日から運賃が平均でおよそ6%値上げになったんです。
知らなかったという利用客もいた今回の値上げ。その理由は…。
太平洋フェリーの担当者：
「2020年の1月に世界的な環境規制が敷かれました。企業努力もいろいろ重ねてきましたけども、どうにもなることもできずに、お客様に(ご負担を)お願いすることとなりました」
値上げの背景にあるのは、国連の専門機関IMO=国際海事機関が、1月から全世界で一斉に強化する船舶燃料の環境規制です。
フェリーなどの船舶では現在、主に重油が燃料として使われていますが、そこに含まれる硫黄が、「硫黄酸化物」として排出されます。
この硫黄酸化物はPM2.5や小児喘息など、大気汚染や健康被害の要因になるとして、世界的な問題となっています。
そこで、原因となる燃料中の硫黄の濃度をこれまでの3.5%以下から0.5%以下へ大幅に減らすというのが今回の規制です。
ただし、この規制に適合した燃料は、従来より2割から3割ほど高額。その結果、全国的にフェリーの運賃も値上がりすることになったんです。
利用客：
「環境のことに協力できるんだと思えば、いいかなとは思うんですけど」
別の利用客：
「しょうがないですよね、環境問題で」
また別の利用客：
「(値上げしても)利用する。フェリーのが安全だし、部屋もキレイだし」
太平洋フェリーでは、値上げ分はサービスを向上することでカバーしたいと話します。
太平洋フェリーの担当者：
「経済性を重視するお客様もみえると思います。今回の値上げにつきましてはかなり迷いました。輸送品質を向上して、さらにお客様に船旅を楽しんでいただきたいと思っております」
1/14(火) 18:23
東海テレビ
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