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■トヨタ カローラレビン 1600GT-Z(AE92型・1987年5月発売)
1980年代のクルマといえば、ハイソカー、街道レーサー、そしてボーイズレーサーが人気を博していた。この連載では、ボーイズレーサーと呼ばれた高性能でコンパクトなハッチバックやクーペたちを紹介していこう。今回は「カローラレビン(AE92)」だ。
1987年(昭和62年)5月、カローラ/スプリンターはフルモデルチェンジされ、カローラは通算6代目となった。先代まではセダン系とは別にFR路線を続けたレビン/トレノだったが、今回のフルモデルチェンジではついにセダン系と同様のFF(前輪駆動)方式を採用することになった。レビン/トレノとしては通算5代目にあたる。
ボディバリエーションは先代まであった3ドアクーペは廃止され、2ドアクーペのみとなった。レビンとトレノの違いは主にフロントマスクで、固定式の異型ヘッドランプを採用したレビンはミニソアラ風、リトラクタブルヘッドランプを採用したトレノはミニスープラ風などと揶揄された。AE86と同様、内装やパワーユニットは基本的に共通だった。ここでは、レビンを中心に紹介していく。
FF化されたレビンの切り札が、トップグレードのGT-Zだ。フロントに横置きされるエンジンは、4A-GE型に空冷インタークーラー付きスーパーチャージャー(以下、S/Cと略)を装着した4A-GZE型で、NA(自然吸気)版より25psと4.5kgmも強力な最高出力145ps/6400rpmと最大トルク19.0kgm/4400rpmを発生した。
ターボと異なり低回転から過給効