19/11/03 23:03:41.30 PnE/QuiW0.net
『人道無視、国家ぐるみの大犯罪』
十六世紀から十八世紀にわたる奴隷貿易は、
欧州、アフリカ、新大陸の三大陸にまたがる三角貿易によって、欧州に莫大な利益をもたらしたのである。
参加した国は、ポルトガル、スペイン、オランダ、イギリス、フランスの五ヶ国である。
奴隷商人たちは、ヨーロッパから安物のビー玉、火器(銃器)、
木綿の工業製品をもってアフリカ・ギニア湾岸にいたり、黒人奴隷と交換し、
奴隷を南米ブラジルや西インド諸島で売り飛ばした。
次にその金で土地の砂糖、綿花、タバコ、コーヒーなどの亜熱帯農産物をしこたま積んで、ヨーロッパに帰ってくるのである。
この貿易は一貿易で三重の利益が得られる。
中でも最も巨利を博したのはイギリス、フランスであった。
奴隷貿易で最盛期を迎えるのは、十八世紀である。
推計では十六世紀は九十万人、十七世紀は三百万人、十八世紀は七百万人、
十九世紀は約四百万人が奴隷として売買されたといわれている。
概算1500万人である。
一人の黒人を新大陸に連れて行くまでに、
五人の黒人が中途で死んだという恐るべき推計があるから、
アフリカから働き盛りの黒人が数千万から一億人近く連れ出されたことになる。