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大型で非常に強い台風19号は12日夕方から夜にかけて関東か東海地方に上陸する見込みだ。東日本では記録的な大雨・暴風となりそうで、気象庁は11日、台風上陸前では異例となる2回目の臨時記者会見を開いて厳重な警戒を呼び掛けた。1958年に伊豆半島の狩野(かの)川が氾濫し死者・行方不明者1269人を出した「狩野川台風」に匹敵する大雨になる恐れがあり、大雨特別警報を出す可能性があるとしている。暴風も9月の台風15号と同程度になるとの予想だ。
気象庁によると、台風は11日午後3時現在、八丈島の南南西の海上を時速25キロで北北西に進んだ。中心気圧は925ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。最大風速44メートル以上54メートル未満の「非常に強い」勢力のまま本州に上陸すれば、91年の統計開始以来初めてとなる。
予想される12日の東海と関東甲信の最大瞬間風速は60メートル。12日午後6時までの24時間予想雨量は、多い所で東海で800ミリ、関東甲信で500ミリなど。気象庁の梶原靖司・予報課長は「不要な外出はせず安全確保をしていただきたい。今一度、備えが万全か再点検を」と強調した。
鉄道各社は11日、12日の「計画運休」のスケジュールを発表した。JR東海は東海道新幹線の東京―名古屋間で始発から終日運休し、名古屋―新大阪間も早朝の上下線6本以降は運転を見合わせる。JR西日本は山陽新幹線の新大阪―岡山間を午前10時半以降、運転を打ち切る。JR東日本は、首都圏の在来線を午前9時ごろから午後1時ごろにかけて順次休止する。13日も少なくとも昼ごろまでは運転を見合わせる予定だ。
空の便もストップする。12日の羽田、成田両空港発着の国内線について、全日空が全便、日本航空が早朝便以外の大半の欠航を決めた。首都高も12日正午~午後4時に全線で通行止めを開始する可能性がある。【安藤いく子、平井桂月】
毎日新聞2019年10月11日 19時34分(最終更新 10月11日 19時37分)
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