19/09/18 13:25:22.14 nCnrGB5U0.net
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◆低濃度のトリチウムの人間への影響
上記の動物実験などの結果は、人間においてもトリチウムを体内に取り込むことによって、
体内の細胞のDNAの破壊が生じうることを示唆している。
実際、1974年という早い段階から、放医研の中井斌遺伝研究部長らによって
「ごく低濃度のトリチウムでも人間のリンパ球に染色体異常を起こさせる」ことが報告されてきた。
具体的には、「トリチウム水とトリチウムチミジンの濃度を変えてヒトのリンパ球で染色体異常の起こる割合を調べたところ、
トリチウム水では0.001μci/ml(マイクロキュリー/ミリリットル)以上の濃度では染色体異常の発生率が高くなり、
トリチウムチミジンでは、トリチウム水に比較して、染色体異常誘発効果は約100倍高い
(すなわち0.00001μci/ml以上の濃度で染色体異常の発生率が高くなる)。
また、0.05μci/mlのトリチウムチミジンでリンパ球の10個に1個が染色体切断される。」と報告されている([注]0.001μci=37Bq)。
ちなみに、現在の原発におけるトリチウムの排水中の濃度限度は、トリチウム水としては60,000Bq/L=60Bq/cm3≒0.0016μci/mlであり、
有機結合型トリチウムとしては40,000Bq/L=40Bq/cm3≒0.0011μci/mlとなる。
人間のリンパ球で染色体異常の増加が確認されている濃度(上記0.001および0.00001μci/ml)のトリチウムが、海に大量に放出されていることになる。
また、この論文の中には、「トリチウムによって誘発される染色体異常は、
そのほとんどが染色体分体型の切断であった」という記述があるが、このことは非常に重要である。
なぜなら、ダウン症候群は、21番目の染色体が通常より1本多い3本ある染色体異常による疾患であり、
また、急性骨髄性白血病では様々な染色体異常が確認され、急性リンパ性白血病でも約4人に1人の割合で
フィラデルフィア染色体という染色体異常が見つかっているからである
(フィラデルフィア染色体というのは、9番目の染色体と22番目の染色体が入れ替わってつながったもの)。