19/08/03 12:34:06.55 OOOxvsc00.net
太田光:犯人の彼が…バカ野郎ですよ。それが言ってることがあって。
要は、「意思の疎通ができない人間が、生きてても意味がない」って言ってるんです。
太田光:俺はね、それに凄く引っかかってるんです、いまだに。
太田光:コミュニケーションですよね。それで、僕は「意思の疎通ができないのはどっちだ?」って思ってるわけ。
施設にいる人たちは、たしかに普通の言葉を喋れないかもしれない。色んな表現ができないかもしれない。
太田光:でも、彼らの周りには、彼らを大切に思って、彼らが生きていてくれなかったら困るって人、たくさんいて。
彼らが「ウーッ」って言ったときに、「これは何を表現してるんだろうか」って、一生懸命受け止めようとしてる。つまり、小林秀雄の言うところの感受性ですよね。
太田光:それは、学問ではない感受性なんですよ。それを受け止めようとする人がいっぱいいる。
それで、そこに伝わるものがある。つまり、コミュニケーションがとれないのは、あの犯人の方なんですよ。
アイツは、色んなことを発信してるかもしれないけど、発信して「さぁ、受け取れ」って態度なんですよ。
太田光:勘違いしがちなのは、表現っていうのは、表現の豊かさや表現のみが大切だって思うけど、そうじゃないんです。
本当に大切なのは、受け取る側の感受性なんです。受け取る側に感受性を持つ人が、どれだけその人の周りにいるかってことなんです。
太田光:だから、自分の話を「面白い」と思って聴いてくれるくらいに、魅力的な人間であるかってことが、コミュニケーションが達者な人なんですよ。
太田光:つまり、受け取ろうとする人が、多い人がコミュニケーションが達者な人。それはつまり、赤ん坊なんですよ。
太田光:赤ん坊はまさに生まれて、言葉も知らない。何も言えないよ。俺は「辛かった…」とか言ったらしいけど。
田中裕二:ウソつけ(笑)
太田光:まだ、言葉の前の段階ですよね。だけど、母親っていうのは、言葉の泣き方一つで
「あ、お腹減ってんのかな?」とか、「おむつかな」とか色々思うでしょ。それは、コミュニケーションが達者なんですよ、
赤ん坊の内は。というのは、受け取る側がいるから。
田中裕二:一生懸命、分かろうとするからね。
太田光:彼のことを分かろうとする人、誰もいなかったじゃないですか。あんだけ体中に入れ墨いれて表現しましたよね。
ツイッターとかやって。でも、彼の言葉に耳を傾けようとする人は、1人もいなかった。1人2人いたかもしれないけど、諦めた。「コイツ、何言ってんのか」って思われて。
太田光:それよりも、彼が殺害した人たちの方が、よっぽどコミュニケーションしてるんです、人と。そこが僕はね、一番大事なことだと思う。