19/01/31 10:03:39.99 QdiKuQ6U0.net
「この邪悪な鬼神(悪魔)は家にやってきた場合、
人か牛か豚が死なないかぎり満足しない。
そこでムダン(呪術師)がこの鬼神が家や
その付近にやってきたことを察知すると、
人々は即座に豚を一頭屠(ほふ)り、それを煮たものを
そっくり捧げる。
ムダンは二本のナイフを取って剣の舞を舞い、
「みごとな狂乱状態」へと自分を持っていく。
そのあと箱をひとつこしらえ、朝鮮の官帽と官服、
官女にふさわしい衣装をそのなかにおさめる。
ついでその箱を家のたんす上に置き、そこには供物が
頻繁に捧げられる。
この鬼神は反乱を企てた皇太子の霊とされ、
出会ったものを手当たり次第に傷つけたいという、
ただそれだけのために鬼神になったと言われている。」
イザベラ・バード 「朝鮮紀行」