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公安調査庁 平成30年(2018年)1月
内外情勢の回顧と展望2018
・・・朝鮮総聯は,朝鮮人学校への「高校無償化」適用などを求めて定期的な抗議・要請活動を実施したほか,全国5か所で係争中の「高校無償化」訴訟の判決言渡し(7月:広島地裁〈原告敗訴〉,大阪地裁〈原告勝訴〉,9月:東京地裁〈原告敗訴〉,
愛知及び福岡は地裁で係争中)に際しては,多数の活動家らが裁判の傍聴や朝鮮人学校関係者らが開催する報告集会に参加し,朝鮮人学校への「高校無償化」適用に向けた世論の喚起に努めた。
■在日韓国・朝鮮人に対する積極的な働き掛けを展開
朝鮮人学校への「高校無償化」適用を求める活動に取り組み
�朝鮮総聯は,北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)級「火星14」型の発射
(7月)を受け,北朝鮮に中央常任委員会名の祝賀文を送付して「米帝との対決にけりをつけ,最後の勝利の王手をかける」ものだと称賛したほか,
同発射等を受けた国連安保理決議第2371号を非難する北朝鮮の政府声明(8月7日)を支持する副議長談話
(8月9日付け)を発出し,ミサイル発射の「正当性」を強調した。
また,北朝鮮の核実験(9月3日)については,北朝鮮創建69周年(9月9日)を祝賀する書簡の中で,核実験を指導した金党委員長を「天出霊将の偉人」と称賛した。さらに,金正恩党委員長がトランプ米大統領の国連総会一般討論演
説を非難する
「国務委員会委員長声明」を発表すると(9月21日),朝鮮総聯は,これ
を全面的に支持して「金正恩元帥を決死擁護し,母なる祖国を最後まで保衛する」と宣言する中央常任委員会声明を発表した(9月22日)ほか,
国務委員長声明を支持する活動家集会を開催し(9月28日),「『反
共和国・反総聯策動』の渦中でも『隊伍の一心団結』を固める」と主張した。
�朝鮮総聯は,こうした情勢に関し,「朝鮮半島に戦争か平和かという一触即発の先鋭な事態が作り出された」と主張し,米韓合同軍事演習(8月2131日)に反対する在日
米国大使館への抗議活動(8月22日)や緊急集会(8月23日)などを通じ,同演習を「軍事的挑発妄動」と非難した上で,組織内に向け「祖国保衛,総聯死守」を呼び掛けた。
■北朝鮮のミサイル発射の「正当性」などを訴え
�平成30年(2018年)に開催予定の朝鮮
総聯第24回全体大会では,80歳を超えた
許宗萬議長の指導体制強化や後継体制を見据えた布陣の構築など,朝鮮総聯中央幹部の人事が注目される。
同大会に向け,朝鮮総聯は,許宗萬議長を中心とする総聯中央の取組を北朝鮮にアピールする狙いの下,年明けにも新たな「集中運動」を実施して,宣伝活動や支部活動の更なる活性化を図っていくものとみられる。
■第24回全体大会に向けて更なる運動の活性化を企図
北朝鮮は,昭和32年(1957年)から「在日朝鮮同胞子女の民主主義的民族教育」のための財政援助金として「教育援助費と奨学金」を国家予算に計上し,毎年,朝鮮総聯に送っている。
北朝鮮側の発表によれば,平成29年(2017年)4月までに,計163回,日本円で計480億599万390円(本年分は2億1,800万円)が送られたとされ,朝鮮総聯は,
朝鮮大学校の校舎建設費用や各朝鮮人学校の運営費のほか,在日朝鮮青年への奨学金などに充てているとしている。
朝鮮総聯は,平成29年(2017年)が「教育
援助費と奨学金」の送付開始から60年に当たることを受け,これを記念する各種行事の開催や北朝鮮指導者の偉大性などをアピールする広報宣伝活動に取り組んだ。
4月には,東京朝鮮文化会館(東京都北区)において,総聯中央及び地方本部の幹部や朝鮮人学校校長らが出席の下,「教育援助費と奨学金」送付60周年を記念する中央大会と,朝鮮人学校生徒らが出演する芸術公演を開催した。
大会では,許宗萬議長が挨拶し,「教
育援助費と奨学金の恩恵を受けて育った11万人に達する朝鮮学校卒業生は,総聯愛族愛国偉業の担い手として,祖国(北朝鮮)の隆盛繁栄と平和統一のために活動する立派な民族人材に育ち,活躍している」と指摘した。
また,朝鮮人学校生徒らを対象としたスポーツ大会を関東,東海,近畿地方で開催した(9月)ほか,総聯の地方本部や傘下団体,朝鮮大学校を始めとする各朝鮮人学校などが,それぞれ金正恩党委員長宛ての感謝の手紙を送り,
「金正恩元帥の崇高な意志のとおりに民族教育活動を総聯の中心課題として変わりなく捉えていく」
などと金・党委員長への忠誠をアピールした。