18/04/10 10:43:11.95 or7jZE0j0.net
首切案の出た当日。事務所では いつに変わらぬ談笑が声高に咲いていた。
さりげない その無反応を僕はひそかに あやしんだが 実はその必要もなかったのだ。
翌朝 出勤はぐんと早まり 僕は遅刻者のように捺印した。
ストは挫折した。小の虫は首刎ねられ 残った者は見通しの確かさを口にした。
野辺で 牛の密殺されるのを見た。尺余のメスが心臓を突き 鉄槌が脳天を割ると 牛は敢えなく膝を折った。
素早く腹が割かれ 鮮血がたっぷり 若草を浸したとき 牛の尻から先を争って逃げ出す無数の寄生虫を目撃した。
生き残ったつもりでいた。