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保護者とあいさつを交わし、登校する千代田中部小の児童たち＝佐賀県神埼市で２０１８年２月６日午前７時３７分
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陸上自衛隊のヘリコプターが佐賀県神埼（かんざき）市の民家に墜落した事故から一夜明けた６日朝、陸自や県警の現場検証が始まる中、登園や登校をする子供たちの姿があった。炎上した民家は骨組みだけを残し、住宅地で発生した大惨事を物語っていた。子供たちを送り出した親たちは、いまださめぬ恐怖に声を震わせた。【池田美欧、山下俊輔、遠山和宏】
現場から約２００メートルの認定こども園「大立寺幼稚園・子どもの家保育園」では、園児が保護者と手をつなぎ足早に登園していた。
２歳の長女を送った中園恵美さん（２４）は事故当時の娘の様子について「迎えに行ったら『怖い怖い』とずっと言っていた」と振り返り、「夜中も何回も起きていつもと雰囲気が違い、おびえているようだった。もう事故は起こさないでほしい」と不安げに語った。
３歳の三男の登園に付き添った井手ふみさん（３８）は、長男が、炎上した民家でけがをした小学５年の女児（１１）と同級生といい、「息子と同じ野球クラブで副主将をしていた。まじめでしっかりしていて、活発な子。けがが大したことなくて良かった。訓練や試験飛行は必要なこととは思うが、民家の上ではない場所でやってもらいたい」と訴えた。
けがをした女児が通う同市立千代田中部小では、学校前で校長や保護者が「おはよう」と声をかける中、児童らが白い息を吐きながら集団登校した。孫が小学１年の自営業の男性（５５）は「孫はテレビを見て驚いていた。けがをした女の子のことを心配していた」と話した。校長は「私たちが騒ぐと子供たちが不安になるのでいつも通り過ごしたい」と話し、けがをした女児について「早く良くなってほしい」と願った。
神埼市教委は事故の影響で児童に動揺が確認されれば、スクールカウンセラーの派遣を検討するとしている。
現場周辺では朝から、「ヘリコプターの部品のようなものを見つけたら、触らないで警察署に連絡を」との防災無線が流れ、自衛隊員が辺りを捜索していた。
2018年2月6日 11時37分(最終更新 2月6日 11時40分)
毎日新聞
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