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高度経済成長:物価維持より経済成長
バブル崩壊後:経済成長より物価維持
第3章 景気回復策(前)
Q
「インフレ目標」政策の根本は? ノーベル賞経済学者クルーグマン教授の理論の核心は?
「A」
「物価上昇なしでの経済成長」というものが理論的にありえないことを証明した点。こういうふうに「ありえないもの」を望んだ妄想の結果、日銀はひたすら「物価上昇なし」にこだわり、結果的に「経済成長なし」の不況をもたらした。
Q たとえそうだとしても、成長のために物価上昇を許容するのはイヤだ。
「A」
高度成長期を見るがいい。年率5%以上の物価上昇があった。…
この時代、ラジオしか持てなかった貧しい国民は、白黒テレビやカラーテレビを持てるようになり、
自家用車を持てるようになり、まともな住居に住めるようになった。
しかし、もし当時の日銀が、「物価上昇は駄目」と引き締め策を実行していたら、どうなったか。
高度成長はつぶれ、日本はずっと二流の貧乏国家のままだっただろう。
今の日本が先進国としていられるのは、当時の日銀が物価上昇を許容して、日本を成長させていたからだ。
もし当時の日銀が、今の日銀のような態度でいたら、今ごろ、われわれは、韓国以下の生活しかできていない。
そして現在は、どうか。日本の経済は停滞して、十年間に 25% 以上にもなる実質賃金上昇を失った。
今や、日銀のおかげで、日本は韓国や台湾のレベルに近づきつつある。
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