17/12/30 01:02:41.79 CAP_USER9.net
>>1
◇「少しずつ、すべてを変える必要がある」
--執筆に当たり、スウェーデン・ストックホルムをはじめ、海外の性被害サポート体制についても取材しています。
一番訴えたかったのは、今の日本の社会システムを見直し、変える必要があるということ。当時、相談窓口、病院、警察、報道、一つ一つに落胆し、社会のシステムに疑問がわきました。いろんな壁がありました。その壁がなければ、事実関係をもっと明らかにできただろうし、ここまで深く傷つくこともなかった。少しずつ、でもすべてを変えなければいけない。
例えば私が被害に遭ったとき、まず最初に何をしなければいけないのかすら分かりませんでした。自分の無知に驚きました。情報が欲しくて電話した相談窓口には「面接に来てくれ」と言われたけれど、本来なら検査ができる病院を紹介してくれるべきですよね。決して近くはない場所に面接に行かなければ情報が得られないのでは、ホットラインの意味がありません。例えばストックホルムなら、カウンセリング、検査、治療がワンストップでできる施設が24時間365日稼働している。男性専用の施設もある。「被害に遭ったらここに行けばいい」とみんなに周知もされています。
性暴力被害は誰にでも、どこでも、どんな時でも起こり得ます。でもその後、社会がどう動くか、どうサポートできるか。その点で日本は欠けているところがたくさんある。一つ一つの壁を可視化する必要があります。そのために、海外ではどんな取り組みがあって、何が効果的なのかを知りたかったし提案したかったのです。
--本書で「勝手に決められた『被害者』のイメージの中で生きたくない」と書かれています。そう感じる#MeToo発信者は多いようです。
被害者だったら「泣いているはず」「白いシャツで、ボタンは一番上まで留めているはず」というようなステレオタイプにはめられ、被害者とキャラクターづけられて生きることは絶対に嫌だったんです。
そこから外れた行動を取ると「本当に被害者なのか」と証言の信頼性と関連付けて批判される。そのイメージを壊したくて、会見にはリクルートスーツを来てくるようにとアドバイスされましたが、受け入れることができませんでした。
被害を受けてもその後の人生は続きます。 笑っていることを批判されたこともありますが、私は今でもよく笑います。ステレオタイプに当てはまらなければ信じてもらえないのは、おかしいと思います。