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今度は、この自衛官ばかりでなく、公務員に広く同様な問題があることが分かった。
騒ぎを受けて、大阪府東大阪市が受給者の照会先を調べたところ、親族に扶養義務者の職員がいたケースが多数出てきたのだ。少なくとも職員30人が突き止められ、
1人を除くと、いずれも仕送りも断っていた。
30人の親族は、2親等内に当たる親や子、兄弟姉妹だった。
★ 市職員の平均年収は716万円あるが、 ★ 30人は、市の照会に「扶養できない」と回答していた。
市の生活福祉室によると、親族は親のケースが一番多く、高齢で年金をもらっている場合でも最低生活費に満たなかった。
また、子どもの場合は、離婚して母子家庭になっている娘のケースなどがあった。兄弟姉妹は、病気で働けないなどの理由だった。
30人が支援を断った理由としては、「子どもの養育費支出などでお金に余裕がない」「住宅ローンの返済に追われている」
「親とは仲が悪い」などがあった。市は当時、こうした事情を職員らから聞き取って、親族の生活保護受給を認めていた。
しかし、30人の親族受給が2012年6月25日に報じられると、市には、批判的な電話が相次いだ。
「親の面倒を見ないのは、公務員としてどうか」「それだけ収入があって、扶養できないのはおかしい」といった意見だ。
生活福祉室によると、この日だけで電話が60件ほどかかり、翌26日も夕方までにそれを上回る件数が来た。
中には、「公務員だからって、保護を打ち切らない方がいい」との声もあったが、9割以上が批判的なものだったという。
生活保護受給世帯が全国で最も多い大阪市は15日、受給者の扶養義務を負う親族の勤務先を調査した結果、
公務員や会社経営者、医師など、安定した収入が見込める親族が計811人に上ったと発表した。
★ このうち市職員は164人だった。 ★
橋下徹市長は同日の市議会で、「市職員は身分も安定している。しっかり、(受給者への)援助を求めていく」と述べた。
市は、扶養義務者に援助を働きかける場合の基準を作る方針。
昨年、人気お笑い芸人の母親が生活保護を受給していたことが問題となったことをきっかけに、
受給世帯11万9000世帯のうち、入院中などを除く8万8000世帯を調査。ケースワーカーが訪問し、親や兄弟姉妹など2親等以内の親族の勤務先を聞き取った。
(2013年3月16日11時04分 読売新聞)