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土用のうしの日を前に絶滅のおそれがあるニホンウナギをどう守っていくかを考えるシンポジウムが都内で開かれ、ウナギが生息しやすい川の環境づくりなどについて各省庁の担当者が発表しました。
シンポジウムは22日、東京・文京区の東京大学で開かれ、200人余りが参加しました。テーマは「行政はウナギを救えるか」でウナギを保護するための事業を行う各省庁の担当者が取り組みを発表しました。
このうち国土交通省の担当者は河川の管理は治水だけでなく環境も重視されるようになっていると指摘したうえで、河川に設置されたせきなどを改修する際には、ウナギなどの生き物が川をさかのぼれるよう魚道をつけるなど生き物が生息しやすい環境づくりに取り組んでいると説明しました。
また、水産庁の担当者は産卵のために川から海に下る親ウナギを捕獲しないよう規制を行ったり、ウナギの住みかとなる、「石倉」と呼ばれる石を入れたカゴを設置し、その効果を検証する研究を行ったりしていると述べました。
水産庁の保科正樹増殖推進部長は「ウナギは日本の食文化の上でも大事な食材なので、持続的に利用できるように管理していくことが必要で、関係する省庁と連携して総合的な対策を行いたい」と話していました。
シンポジウムを主催した東アジア鰻学会の会長で日本大学の塚本勝巳教授は「行政も研究者も一般の方々も全員が真剣に取り組む必要がある。うな丼を楽しみながらウナギを守っていけるよう考えてほしい」と話していました。
天然と競合しない放流も研究
中央大学の研究グループは、全国のウナギが生息していない川の中から環境のよい川を選び出し、ウナギを放流して新たな生息地にできないか研究を続けています。
中央大学の海部健三准教授らの研究グループによりますと、ウナギを放流して、数を増やそうとしても、天然のウナギとの競争に負けて、生き残れない可能性があるということです。このため現在、ウナギが生息していない川のうち環境のよい川を選び出し、体長30センチほどに育てたウナギを放流することで新たな生息地にできないか研究を続けています。
このうち、青森県の陸奥湾に面した川は調査の結果、川の中に植物の茂みなどウナギの隠れる場所があり、餌となる小魚なども豊富にいることがわかりました。このため研究グループでは、先月、養殖場で育てたウナギ500匹余りを放流していて、この秋にも捕獲調査を行い、どれだけの数のウナギが川に住み着くことができたか確認することにしています。
海部准教授は「ウナギの資源を回復させていくための重要な1歩になるように頑張っていきたい」と話しています。
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7月23日 5時58分