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鹿児島県伊佐市で昨年、県警警部補が車上荒らしの被害に遭った事件で、
窃盗罪に問われた無職男性(51)の判決が24日、鹿児島地裁加治木支部であった。
小畑和彦裁判官は「捜査員が被告を検挙する目的で被害品を用意した『なりすまし捜査』だ」として男性に無罪(求刑懲役1年6カ月)を言い渡した。
警部補の車は無施錠で、助手席には発泡酒や食パンが置かれていた。小畑裁判官は捜査手法を「国家が犯罪を誘発し、重大な違法性がある」と非難した。
男性は昨年9月6日早朝、伊佐市のスーパー敷地内に警部補が止めていた軽トラックの助手席から発泡酒1ケースを盗んだとして、張り込み中の捜査員に取り押さえられた。
付近では車上荒らしが相次ぎ、伊佐署は不審な行動をしていた男性を数日前から見張っていた。
検察側は、車は警部補が捜査のために知人に借りたものだと説明。
「発泡酒は知人へのお礼のために用意した」「付近の車上荒らしは現金狙いだったので、被害に遭うとは思ってもいなかった」と主張していた。
これに対し判決は、車が無施錠だったことや周りに捜査員を配置していたことから、
「被告を検挙する目的で、車内に発泡酒と食パンを用意し、無施錠の車を放置した」と指摘。
さらに男性の行動範囲が狭いことを捜査員らは事前の捜査で知っていたとして、
「犯罪の被害に遭いやすい状況をつくる『なりすまし捜査』が必要だったとは言えない」と判断した。
その上で、このような捜査で集めた証拠は「違法に収集されたもの」だとして無罪とした。(野崎智也)
配信 2017年3月24日13時00分
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