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ヒラリーの‘反政府派’中央銀行を創設
カダフィを破壊するためのヒラリー・クリントンの戦争の最も奇妙な特徴の一つは、石油豊富な
リビア東部のベンガジでアメリカが支援した“反政府派”、戦闘のさなか、彼らがカダフィ政権を
打倒できるどうかはっきりするずっと前に、“亡命中の”欧米式中央銀行を設立したと宣言した事実だ。
反乱が始まってわずか数週の内に、反乱指導部は、カダフィの国営通貨庁を置き換える中央銀行を
設立したと宣言した。
反政府派委員会は、捕獲した石油を売るための彼ら自身の石油会社の創設に加え、“ベンガジ中央銀行を、
リビア通貨政策を行う資格を有する通貨当局として認め、リビア中央銀行総裁を任命し、ベンガジに
暫定本部を設置する”と発表した。
戦闘の結果が明らかになる前に、金に裏付けされたディナールを発行していたカダフィの主権ある
国立銀行におきかわる欧米風中央銀行創設という奇妙な決定について発言して、ロバート・ウェンツェル
は、経済政策ジャーナル誌で“民衆蜂起から、わずか数週間で作られた中央銀行など聞いたことがない。
これは単なる寄せ集めの反政府派連中が走り回っているだけでなく、かなり高度な影響力が働いて
いることを示唆している”と言っている
今やクリントン-ブルーメンソール電子メールのおかげで、こうした“かなり高度な影響力”は、
ウオール街と、シティー・オブ・ロンドンとつながっていたことが明らかになった。
2011年3月に、アメリカ政府によって、反政府派を率いるべく送り込まれた人物ハリファ・ヒフテルは、
カダフィの主要な軍司令官をつとめていたリビアを去った後、それまで20年間の人生を、CIA本部から
ほど遠からぬバージニア州の郊外で暮らしていた。
もしカダフィが、エジプトやチュニジアや他のアラブのOPECと、アフリカ連合加盟諸国とともに
ドルではなく、金による石油販売の導入を推進することが許されていれば、世界準備通貨としての
アメリカ・ドルの未来にとってのリスクは、明らかに金融上の津波に匹敵していただろう。
新たな黄金のシルク・ロード
ドルから自立したアラブ・アフリカ金本位制度というカダフィの夢は、不幸にして彼の死と共に消えた。
ヒラリー・クリントンの身勝手な“保護する責任”論によるリビア破壊の後、現在あるのは、部族戦争、
経済的混乱、アルカイダやダーイシュやISISテロリストによって引き裂かれた修羅場だ。
カダフィの100%国有の国家通貨庁が持っていた通貨主権と、それによるディナール金貨発行はなくなり、
ドルに結びつけられた“自立した”中央銀行に置き換えられた。
こうした挫折にもかかわらず、今や同様な金に裏付けされた通貨制度を構築すべくまとまっている
国家の全く新たな集団は実に注目に値する。
それぞれ世界第三位と、第一位の産金国であるロシアと 中国が率いる集団だ。
この集団は中国の一帯一路・新シルク・ロード・ユーラシア・インフラストラクチャー大プロジェクト
建設と結びついている。
これには、世界の金取引の中心として、シティー・オブ・ロンドンと、ニューヨークに置き換わるための
中国による極めて確固たる措置である中国の160億ドルのゴールド開発基金も関わっている。
出現しつつあくユーラシア金本位制度は、今やアメリカ金融覇権に対する、全く新たな質の挑戦に
なっている。
このユーラシアの挑戦、その成功あるいは失敗が、我々の文明が生き残り、全く異なる条件のもとで
繁栄できるようにするのか、あるいは破綻したドル体制と共に沈むのかを決定する可能性が高い。
記事原文のurl:URLリンク(journal-neo.org)