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<広島・アシアナ機事故>機長の着陸強行が原因 運輸安全委
毎日新聞?11/24(木) 10:50配信
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
広島空港で2015年4月、韓国・アシアナ航空機が着陸に失敗した事故で、国の運輸安全委員会は24日、同機の韓国人の男性機長(49)が視界悪化により滑走路の位置を把握できなかったのに、着陸をやり直さずに降下を続けたことが原因とする調査報告書を公表した。事故当時、霧が出て視界は急激に悪化していた。
運輸安全委は、着陸に関する航空法の施行規則を機長が守らなかったと判断。韓国人の男性副操縦士(37)についても「滑走路が見えない状況になった時、ただちに着陸やり直しを呼びかけるべきだった」と指摘した。アシアナ航空を監督する韓国航空当局に対し、24日付で指導の徹底を勧告した。
運輸安全委によると、アシアナ機の進入は電波による精密誘導ではなく、全地球測位システム(GPS)や高度計を頼りに目視で降下する方法だった。この場合、降下を続けるか、高度を上げて着陸をやり直すかを判断する「決心高度」が規則で定められている。広島空港では上空約130メートルにあたり、これより低い空域では、滑走路や灯火を見て自機の位置を把握できなければ、着陸をやり直すきまりになっている。
ところが、決心高度を通過した2秒後に副操縦士が「滑走路が見えない」と発言しても、機長は「ちょっと待って」と2度繰り返すだけで降下を続けた。しかも、同機の降下経路は標準より低く、決心高度まで自動操縦する規則に反し、事前に手動操縦に切り替わっていた。
機長は調査に対し「7割は計器を見ていた」と滑走路の確認が不十分だったと認める一方、「滑走路は引き続き視認できていた」と主張した。これに対し運輸安全委は、標準より低い経路が修正されていないことから「自機の位置が確認できていなかった」と結論づけた。
空港管制官が着陸を許可した午後8時、滑走路付近の視界は1800メートル以上あったが、5分後の事故時には霧が流れ込んで視界は350メートルと急激に悪化。手動操縦に切り替わったのは8時3分55秒で、同4分14秒以降、同機は標準経路より低く外れた。機長は事故の約2秒前、機首を上げて着陸をやり直そうとしたが、直後にエンジンや主脚が無線アンテナに衝突し、そのまま滑走路に進入した。【内橋寿明】
【ことば】広島・アシアナ機事故
2015年4月14日午後8時5分14秒に発生。韓国・仁川空港から広島に向かっていたアシアナ航空のエアバスA320が広島空港に進入した際、着陸直前に滑走路の325メートル手前にあった着陸誘導用の無線アンテナ(高さ約6.5メートル)に衝突し、滑走路から外れて停止した。エンジンや翼などが大破し、乗客乗員81人のうち28人が軽傷を負った。