16/11/01 21:53:54.07 kHzGguqW0.net
>>150
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吾妻川の水力発電所では流れ込み式で発電が行われています(下図1)。ダム予定地近辺から吾妻川下流に
かけては六つの東京電力の発電所があって、それらの最大出力は合計112,400kWもあります(下表1)。
吾妻渓谷と並行して走っている松谷発電所への送水トンネルには最大で25.6m3/秒の水が流れていて、
そのような大量の水を使って発電が行われています。松谷発電所で使った水はそのすぐ下流の原町発電所へと、
順繰りに送られるため、発電用水が川に戻るのは吾妻川が利根川に合流してからです。
八ッ場ダム予定地上流の取水堰では、下流の発電所に送水するため、吾妻川の水が晴天日はほほ全量が
取水されており、ダム予定地付近の吾妻川の流量が随分少なくなっています。
このままの状態で八ッ場ダムができても水が十分に貯まらず、ダムの機能を果たすことができません。
そこで、八ッ場ダムができた場合は現在、東京電力の発電所に送られている水の大半を吾妻川に戻して、
ダム貯水池に入れる必要があります。その影響は直下の松谷発電所だけでなく、下流側の発電所にも及ぶため、
八ッ場ダムが完成すると東京電力の発電所の発電量が大きく減少することになります。
1998~2007年の10年間の実績流量を使って、八ッ場ダムができた場合の東電発電所の発電量の減少を試算すると、
条件によって結果が変わりますが、現実的な条件では年平均で17,700~20,500万kW時にもなります。
このように、八ッ場ダムができると、新設される八ッ場ダム発電所が生み出す発電量約4100万kW時の4.3~5倍にも
なる発電量が既設の東電発電所から失われます。
八ッ場ダムは発電量を増やすものではなく、既設の水力発電所でつくられている電力を大きく減らすものなのです。
今回の原発事故で水力発電の重要性が高まってきましたが、その面でも八ッ場ダムをつくることは大きなマイナスに
なってしまうのです。