16/09/22 00:14:41.77 1manvlVn0.net
>>305
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4. 1 雨水のヒ素濃度
雨水のヒ素濃度(表-5)は,Kanamori and Sugawara
によるもので,1959~1960年にわが国の各地39ヵ所で採取された雨の試料300種の平均値(0.0016㎎/L)である。
この平均値の雨水における塩化物イオン平均値(1.92㎎/L)に対する濃度比(As/Cl)rainは,海水における濃度比(As/Cl)seaに比べると30,000倍も高い。
この倍率は種々のイオンに対しても同様に求めることができ,濃縮比といわれる指数であって,雨水中の成分が海水以外にも供給源をもつかどうかの判定に有用である。
雨水中のヒ素の大きな濃縮比は,ヒ素が海水に比べ雨水中に異常に濃縮していることを意味するので,明らかに人為起源の物質と見なされ,石炭の燃焼,硫化鉱の精錬によって大気中に放出されたことを裏付けている。
Boyle and Jonassonはカナダの雨水中のヒ素濃度として0.00144 ± 0.00217㎎/L(n=48)を報告している。
極く最近の雨水中のヒ素濃度としては,南西フランスにおける0.0018 ± 0.0001 ㎎/L(n=5)という分析値がある。
これらの値は上記の日本における平均値と誤差の範囲で一致している。