16/06/24 17:35:22.43 CAP_USER9.net
>>1続き
スターバックスはどうやってイギリスの税金を免れていたのか?
多国籍企業は、タックスヘイブンを使うことで、合法的に税を逃れています。
たとえば、スターバックスのイギリス法人は、スイスの子会社から割高の原料を輸入し、イギリスに利益が行かないようにしていました。そのため、5年もの間、イギリスで税金を払っていなかったのです。
スターバックス・グループの利益は、税金の安いオランダやスイスに集まるようにしていたのです。多国籍企業というのは、そもそもが「逃税」をしやすいのです。
昨今、複数国にまたがって子会社を設立し、グローバルに活動している企業は珍しくありません。そういう多国籍企業は、なるべく税金の安い国で税金を払おうという行動に出ることになります。自社グループの収益を税金の安い国に集中させて、グループ全体の節税を図るということです。
もちろん、そういうことをされては、世界各国は税収を得ることができません。この手法を防ぐために、先進諸国では「移転価格税制」という制度をとり入れています。
これは、海外に子会社を持つ企業が、「不当な取引をして、税金の安い国にグループの利益を移転した場合は、妥当な取引額に訂正して、税金の計算をしなおす」というものです。海外に展開している会社は、海外の関連会社と適正な価格で取引をしなければならないということです。
しかし、この移転価格税制は、まったく不完全なものです。
というのは、移転価格税制は、本社と海外子会社の「適正価格での取引」を旨としていますが、「そもそも適正な価格とはなんぞや?」ということです。
取引価格というのは、時と場合によって変化するものです。なので、何をもって適正とするかは、非常に難しい判断を要するのです。
企業側から見れば、多少、価格をいじっても、いくらでも言い訳はできるのです。
「誰がどう見てもこの価格はおかしい」というものならば、移転価格税制の網に引っ掛かりますが、そうでない場合は漏れてしまうのです。スターバックスのイギリス法人もそういうわけで税を逃れていたのです。