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舛添氏、最後の登庁 セレモニーなし 終始無言
産経新聞 6月20日 16時24分配信
政治資金の公私混同問題などの責任を取り、21日付で辞職する東京都の舛添要一知事が20日、
残務処理のために登庁した。都によると、21日は登庁の予定がなく、この日は都知事としての
“最後の登庁”。退庁時には都職員による花束贈呈などの見送りのセレモニーもなく、ひそやかな
退場となった。
舛添氏は午後4時、都庁2階ホールにエレベーターで降り立ち、無言で黒塗りの公用車に乗り込んだ。
見送ったのは知事補佐官ら幹部8人のみ。舛添氏とともにホールに現れ、立ち去る舛添氏の車に向かって
深々と頭を下げた。この日、舛添氏は午前10時前の登庁時も無言。退庁時には都庁を訪れた都民や
外国人観光客らも集まり、スマートフォンを構えるなどして物珍しげに見守った。
都職員による見送りのセレモニーは長年、慣例として行われてきた。同じく任期半ばで都庁を去った
石原慎太郎元知事の際には約1千人の職員らが都庁ホールを埋め、東京消防庁の音楽隊が映画
「ロッキー」のテーマなどを演奏。女性職員が花束を手渡した。
5千万円受領問題で引責辞職した猪瀬直樹前知事の際にも、猪瀬氏の希望で規模は縮小したものの、
幹部職員ら約60人がホールに集まり、拍手で見送った。
舛添氏のセレモニーがなかった理由について、都は「やるかどうかはルールがなく、ケース・バイ・ケース。
今回はやらなかったとしかいいようがない」としている。
3時間待って、退庁する様子を見守った練馬区の無職、田鍋潔さん(64)は「なにか一言ぐらい
話すかと思って待っていたが…。頭も下げずに行ってしまった。よほど恥ずかしかったのではないか」と
述べた。
都によると、舛添氏が政治資金で購入し、知事室や応接室に持ち込んだ絵画などの美術品は21日までに
撤去する。撤去費を都から支出する予定はなく、舛添氏側の負担になる見通し。
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