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★習主席の“野望”に大打撃 米MSCIが国際株価指数から中国株を排除
2016.06.15
世界の機関投資家が使う株価指数を開発、算出する米MSCI(モルガン・スタンレー
・キャピタル・インターナショナル)は14日、中国本土に上場している人民元建ての
株式(中国A株)について、グローバル新興国株指数への組み入れを見送った。
低迷する中国株式市場への資金流入や人民元国際化を目指す習近平国家主席の野望に
とって大きな痛手となった。
MSCIが中国A株の組み入れを見送ったのは3年連続。
ロイターによると、MSCIは、中国A株市場へのアクセス問題へのさらなる改善が
必要との認識を示したという。2017年の見直しで引き続き中国A株の組み入れを
検討するとしつつ、一段の進展があれば臨時の組み入れ発表の可能性も排除しないとした。
中国A株がMSCIの指数に組み入れられれば、10年間で年金基金や保険会社などから
最大4000億ドル(42兆円)もの資金が中国本土の市場に流入するというアナリスト
の試算もあったが、あてがはずれた形だ。
習主席は金融市場で中国の存在感を高める思惑で、株式市場への海外資金の流入を狙っているが、
主要指数の上海総合指数は1年間で45%も下落、今年に入っても20%下げ、
「世界最悪の株式市場」(ブルームバーグ)と懸念されていた。
一方、人民元は国際通貨基金(IMF)の基準通貨として秋にも採用されるが、
対ドルで5年5カ月ぶり安値となるなど下落が止まらない。
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