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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(平成28年5月10日(火)9時46分~9時50分)
【質疑応答】
問)
本日未明、パナマ文書が公開されました。文書には日本在住の個人や日本企業の名前も含まれています。
こうした個人、企業、金融機関について納税状況の調査などを検討していますでしょうか。
また、メガバンクなど日本の金融機関が租税回避地に多くの資産を置いていることについてどうお考えになりますでしょうか。
租税回避問題に対しての政府としての取組についてお教えください。
答)
いわゆるパナマ文書については、ICIJが今日の午前3時頃でしたか、あの内容のうち、タックスヘイブンに設立された法人に関連する個人や企業の名称などを公表したものだと承知していますけれども、詳しい内容についてはまだ十分に承知しているわけではありません。
いずれにしても文書で名前の挙がっている企業とか個人とか金融機関などの個別の事情についてお答えするということは差し控えますけれども、
一般論として申し上げれば、あらゆる機会を通じて情報収集を図るというのは当然なのですが、問題のある取引が認められれば税務調査を行うというのはそういうものだと、適正公正な課税の実現を図るのは当然のことだと思っています。
また、一般論として、メガバンクなどの金融機関は、企業の資金調達目的のために海外に特定目的会社、SPCを設立することがあると承知しています。
租税回避とか脱税というものに関してはこれまでも国際的な連携をとってきていますので、G20での議論も受けてBEPSプロジェクトによって多国籍企業の租税回避を防止するための対処が講じられていますし、
海外の金融機関を通じた脱税への対処については非居住者に係る金融口座情報を各国の税務当局間で自動的に交換するという国際基準も設けられていますので、今後このような取組をさらに広げていくということが重要になるのだろうと思っています。
日本として、今後、国際的な租税回避や脱税の防止に積極的に取り組んでいくとともに、日本が議長を務めるG7におきましても国際的に議論というものをやっていかなければいけないだろうということだと思っています。
問)
G7でも議論をされるとおっしゃいましたけれども、欧州委員会などはこの多国籍企業に対して各国ごとの納税情報を明らかにせよという、OECD委員会での合意内容より厳しい内容を提案しています。
これについては仙台ではどのような議論になりそうでしょうか。
答)
それはやってみないとわからないですね、各国いろいろな意見が出ていますから。
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