16/05/06 12:55:58.52
>>1より
■「メーデー行進」の混乱のなかで
さて、そのAfDが、4月30日と5月1日の2日間、シュトゥットガルトにおいて初めての全国党大会を開いた。
党要綱を編むのが目的だ。
実は5月1日というのは、ベルリンとハンブルクで暴動の起きる日だ。
暴動の起きる日というのは変な言い方だが、「メーデー行進」と称した極右や極左のグループが
かならず大混乱を起こすのが、ここ30年の伝統行事のようになっている。敷石をはがして投石し、
危険な花火で敵を狙い、車に火をつけ、タイヤを燃やし、店を略奪する。デモ隊にも警官にも怪我人が出る。
政治的な意味はなく、ただ暴れたいだけの愚連隊がドイツ中、いや、ヨーロッパ中から集結する。
デモの中心地になる地域では、商店は前日にショーウインドーに板を打ち付け、警察は厳重な警戒態勢に入る。
当日は他の州の機動隊も応援に駆けつけて、千人単位の出動となる。
なぜ、これを禁止できないのか理解に苦しむが、民主主義は「集会の自由」を保証しているのである。
その愚連隊が、今年はAfDがいるのでシュトゥットガルトも面白そうだと思ったらしく、ここで暴れる
ことに決めた。集まった数1500人。AfDへの抗議などというのはただの口実で、いつもどおりの投石、
放火、器物損壊。普段は穏やかな私のドイツの故郷、シュトゥットガルトが、あわやベルリンのようになりかけた。
しかし、当地の機動隊は、ベルリンやハンブルクほど寛大ではない。あっという間に600人を拘束したというから、
愚連隊もさぞびっくりしただろう。いずれにしても、こんな騒ぎの中で、AfDの党大会は開催されたのである。
大きなテーマはいくつかあるが、一つは左傾化したドイツ社会の是正だとか。党代表の言によれば、
「左派、赤(SPDを意味する)、緑に汚染された68年世代のドイツからの脱却」。68年世代というのは、
日本でいう全共闘世代のことだ。今でもすぐにデモに行きたがるドイツ版「団塊の世代」である。
もう一つは、イスラムに対する態度を決断すること。2010年、ドイツの統一記念日のスピーチで、
当時のヴルフ大統領が「イスラムはドイツの一部だ」と言い出し、物議を醸した。それから5年後、
昨年の難民騒ぎのあと、メルケル首相が窮地に陥り、結局、トルコの助けを求めることになったとき、
彼女は、ヴルフ大統領の言葉を引っ張り出して、「イスラムはドイツの一部」説に賛同した。
今回、AfDはそれを否定し、「イスラムはドイツには属していない」と明言した。彼らの要綱には、
回教寺院における尖塔の建設の禁止(これはスイスでも禁止された)、また、外国人イマームが
反ドイツ的な説教をしている回教寺院への助成金のカット、女性の顔全体を覆うベールの禁止などが
盛り込まれたようだ。
また、直接民主主義の推進、難民受け入れの停止、反グローバリズム、そして、貧乏人の救済なども
強調されている。
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