16/02/20 14:11:54.50 WawZnZy10.net
「保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい、保育園が増えない理由
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(続き)
【予算の壁】
待機児童の多い都市部においては保育士不足です。これによって、開園に大きくブレーキがかかります。
保育所は一人でも保育士が欠けたら、法令違反で開園できません。よって、「保育士を採用できた数」が開園数上限になります。
保育士不足は保育士の処遇が低いことが要因です。保育士給与は全国平均で月20.7万円。
全産業平均と比較して、月額10万円程度低い。
しかし、政府はこの保育士の処遇改善の予算をわずかしか取っていません。
月額1万円を上げるのに340億円、全産業平均値まで上げるのに3400億円を予算として積みませば、保育士処遇は改善し、開園スピードは大きく早まります。
【自治体の壁】
自治体がブレーキ役になっています。パン屋であれば、好きな場所に何軒でもつくれます。
しかし、保育所は認可制になっており、自治体が計画を立てているので、「このエリアとこのエリアに2箇所ずつ作る予定なので、他の場所につくってもらっちゃ困ります」ということを言ってくるわけです。
また、自治体が独自の無意味なルールを勝手につくって、それが参入障壁を上げています。
例えば杉並区は、小規模認可の園長基準に「6年間『継続して』保育業務に携わった経験」を求めています。半年でも業務を離れたらアウト。育休も取れないことになり、馬鹿げています。
なぜこうした事態が起きるかと言うと、待機児童の常態化によって、「待機児童が解消できなくても、担当者の評価はマイナスにならない」ためです。一方で、保育所で事故や突然の事業者撤退があり問題になると、評価に大きく影響します。
すなわち、自治体(と担当職員)からすると、園を増やそうというインセンティブよりも、間違いのない事業者を選別する方が強い動機となり、参入を抑制するのです。
【物件の壁】
保育所は二方向避難路の確保や新耐震基準を満たしているなど、安全に運営するために必要な要件がどうしても多くなります。
それを満たしていて、かつ周辺住民が文句を言わず、かつ保育所としてペイする坪単価で、駅からの距離がそこまで遠くない物件というのは、非常に限りがあります。
(続く)