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アベノミクス 「うちはこれ以上無理」母子家庭、諦めさせたバスケの夢
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■子どもと貧困 シングルマザー編
ジリリリリリリン。
午前5時45分、携帯電話のアラームが鳴り出す。聞こえてはいるが、体は鉛のように重い。
5分後、また鳴る。10分後。3度目のアラームで、北海道に住む介護職の女性(43)は
体を布団から引きはがす。
高1の長女(16)は部活の朝練へ。女性は長男(6)と次男(2)に食パン1枚を半分ずつ食べさせ、
保育園に送る。7時半には職場の介護つき住宅に着く。
職場では一日中立ったり座ったり。病院や役所にも足を運ぶ。甲状腺に持病もあり、
調子が悪い日は汗が止まらない。職場の食堂で午後2時に食べる200円の定食が一番まともな食事。
朝は食べず、夜も自分はご飯と砂糖だけだ。
保育園が閉まる直前に滑り込む。帰って夕食を食べさせ、午後10時までに寝かしつける。
洗濯と翌日の夕食の準備をし、持ち帰った仕事をこなし、午前2時すぎに眠りにつく。