15/11/03 18:05:20.96
>>1より
倉本組は奈良市に本拠地を置いているが、マンションは倉本組の傘下団体の事務所という。
倉本組は山口組側に残ったが、内部には神戸山口組に移籍しようとするグループがあり、
組長は対応を迫られていたという。こうした内部統制の問題をめぐり、組長は山口組を
除籍される処分を受けていたという。
■2つの「山菱」
山口組の代紋は、横長にデザインした「菱」型に山口組の「山」の文字を重ね合わせ、
通称「山菱」と呼ばれている。
離脱した神戸山口組は、山口組と同じ山菱の代紋を掲げる。警察幹部は「暴力団の世界で
同じ代紋を掲げる組織の併存はありえない。統一されるか、一方が消えるか、どちらかしか
道はない」と指摘する。
しかし、ここ10年間をみると、暴力団分裂後の併存はむしろ常態化している。
平成18年に後継争いをめぐって対立して九州北部では、指定暴力団道仁会(福岡県久留米市)
から離脱したグループが九州誠道会(同県大牟田市、現浪川睦会)を結成。双方の間で対立
抗争事件が発生し、多くの死傷者を出した。
23年には、約2900人の構成員を抱え国内ナンバー3の勢力の指定暴力団稲川会の
山梨県内に拠点を置く傘下団体から離脱した暴力団山梨侠友会との間で対立抗争が相次いで発生。
24年にも指定暴力団松葉会を離脱した暴力団松葉会関根組も、いずれも併存している。
分裂した組織間での対立抗争事件は、特定抗争指定暴力団への指定などで抗争は取りあえず
沈静化している。
分裂前の山口組は1都1道2府40県とほぼ全国に系列の2次団体、3次団体……と組織が
根を張っている。警察庁が把握している勢力は平成26年末時点で、約1万300人。
現段階では自重しているとはいえ、全国各地で山口組、神戸山口組の双方の組織が
にらみ合いを続けているのが実態だ。
こうした現状について、警察幹部は、「お互いに不満、鬱憤がたまっているが、現在は冷戦。
実態を言えば、ガソリンがばらまかれた状態だ」と指摘。「一度火花が散れば、一気に燃え広がる」
と不穏な水面下の状態について解説している。(敬称略)
◇ ◇
国内最大の指定暴力団山口組の分裂から2カ月が経過した。山口組に限らず、暴力団が
分裂すれば、かつては派手な対立抗争事件に発展するケースが多かったが、今回は双方が
静観の構えだ。水面下でどういった動きがあり、治安情勢にどんな影響を与えるのか、
果たして収束するのか。深層を探った。 (了)