15/10/30 07:44:03.15 ufr1GWpM0.net
お茶の水大学が調査、発表した「平成25年度全国学力学習状況調査(きめ細かい調査)の結果を活用し
た学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」だ。
公表されたグラフによると、両親の学歴と世帯所得が高い子ども(小6)は国語、
算数ともに正答率が高い。次に平日の家庭学習時間と正答率の相関関係を示したグラフを見ると、
長時間勉強する子どもほど学力の平均値は高くなっている。この2つのデータを見ると、
「親の経済力」と「子どもの努力(学習時間)」両方の要素が学力に影響を及ぼすことがわかり、
一見、親の経済力だけでなく、子ども自身の努力によっても、学力はあがるかに見える。
しかし、問題はさらなるもうひとつのデータの存在だ。それは世帯所得と父母の学歴を合成した指数(SES)と学習時間、
そして国語の平均正解率を掛け合わせたもの。それによると、たしかに同じ所得層のなかでは長時間勉強する子どものほうが学力は高い。
しかし、最高所得層で「全く勉強しない」子どもの正解率は60.5%、それに対し、
最低所得層で「3時間以上勉強する」子どもの正解率は58.9%なのだ。つまり、貧しい家庭の子どもがいくら勉強しようとも、
裕福な家庭で全く勉強しない子どもに学力が劣るという衝撃の“事実”だ。
実際、この調査を中心的に行った一人お茶の水大学元副学長で教授のである耳塚寛明は「中央公論」(中央公論新社)6月号で、
結果に衝撃を受けたとしてこう発言している。
「SES(親の収入と学歴)の効果は勉強時間という努力の効果に比べてずっと大きいということを、この結果は意味しています。
私はこれを見た時に、相当の力を入れてなんとかしなければと感じました。われわれの社会は、
能力と努力によって自分の地位を手に入れることができる、そういう前提で組み立てられています。
家庭の状況によって子どもが平等な機会を手に出来ないというのでは、その前提自体が覆されてしまいます」