15/08/19 13:04:12.91
>>1より
■「正義の戦争は存在する」と演説したオバマ大統領
ところで日本の戦後の平和は、70年にもわたり何によって守られてきたのだろうか。
憲法9条をあげる人もいるだろう。だが、日米安保条約による日米同盟、そしてその支柱となる
強大な米軍の軍事抑止力こそが、戦後の日本の平和を保ってきた大きな要因であることを
否定する人は少ないはずだ。日本の平和が米軍の軍事抑止力によって保たれてきたことは、
否応のない現実だと言える。
朝日新聞は8月15日の戦没者追悼式典の報道で「平和今こそ」という大きな見出しを
掲げていたが、それならば、日米同盟と米軍の日本防衛の強化を目指すべきだという
議論は十分に成り立つ。
ところが日本の安保法制反対派は、日本の平和の要因として日米同盟を論じようとはしない。
それどころかいかなる軍事力も抑止力も、現実的にも概念としても平和の敵であるかの
ように非難するのである。
安保法制反対派は、過去の日本の「植民地支配」や「侵略」を絶対的な悪だったと断じる。
だが、その絶対悪を除去したのは米国の軍事力であり、戦争だったという歴史の真実には
触れようとしない。戦争こそが日本の「植民地支配」や「侵略」にとどめを刺したのだ。
米国や中国にとってのその戦争さえも悪だったと否定するのだろうか。
オバマ大統領は前記のノーベル平和賞受賞の演説で「正義の戦争は存在する」と強調していた。
だから米国では8月には対日戦争の勝利をさまざまな形で祝う。日本にとっては悲しいことではあるが、
「原爆投下に神への感謝を」(米「ウォール・ストリート・ジャーナル」の8月5日の論評)
という主張さえ繰り広げる。あらゆる戦争を否定しようとする日本の一部の認識が、
国際的にはいかに異端かが分かるだろう。
集団的自衛権の限定的な解禁によって日米同盟を強化することは、本来は平和を維持する
ための方法である。しかし、そのことに賛同する者は、あたかも平和自体に反対するかの
ような濡れ衣を着せられている。しかも、その濡れ衣を着せる手法は問答無用であり、
たぶんに暴力的なやり方なのである。(了)