【国際】安倍談話に沈黙する北京と対中懸念強めるワシントン 宮家邦彦 [08/17]at NEWSPLUS
【国際】安倍談話に沈黙する北京と対中懸念強めるワシントン 宮家邦彦 [08/17] - 暇つぶし2ch1:◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★
15/08/17 12:11:03.16
★安倍談話に沈黙する北京と対中懸念強めるワシントン
戦後70年安倍談話~中国株式会社の研究(268)
2015.8.17(月) 宮家 邦彦

今回の原稿は週末ワシントンからの帰国便の中で一気に書き上げた。
安倍晋三首相による戦後70年談話の発表は米国東部時間で8月14日早朝。
米政府関係者とワシントンの日本大使館館員には朝早くから「ご苦労様」としか言いようがない。

というわけで、今回のテーマは戦後70年談話をめぐる米中の温度差から垣間見える米中関係の行方である。

■ホワイトハウス報道官声明

安倍首相による戦後70年談話の発表は東京時間で8月14日午後6時、ワシントン時間では同日早朝5時だった。
さらに、日本政府による諸外国に対する事前通報は、閣議決定である以上、東京時間で同日午後5時
(ワシントン時間午前4時)から開かれる臨時閣議の後とならざるを得ない。

そのような時系列の中でホワイトハウス報道官が「歓迎声明」を関係者にメール送信したのは
ワシントン時間の午前9時56分だった。たまたま同日10時過ぎに旧知の米政府関係者と雑談する機会があったが、
その人物も既に同声明を持っており、早速筆者にもコピーをくれた。やはり持つべきは友人だ。

さて、ホテルに帰ってこの一見素っ気ない米政府の短い正式声明を読み直してみた。元公務員の性なのか、
行間から多くのことが読み取れた。10年前までこんなことばかりやっていたからか、どうもこの種の文書は
行間が気になるのだ。筆者が注目した声明の内容と筆者のコメントをご紹介しよう。

●我々は、第2次大戦中に日本がもたらした被害に対し安倍首相が痛切な反省を表明したこと、
および歴史に関する過去の日本政府の声明を引き継ぐというコミットメントを歓迎する。

We welcome Prime Minister Abe’s expression of deep remorse for the suffering caused by Japan during
the World War II era, as well as his commitment to uphold past Japanese government statements on history.

【筆者コメント1】

安倍首相の「痛切な反省の表明」を歓迎するということは日本に対し「お詫び」までは求めないということ。
「過去の政府の声明」を引き継ぐことを歓迎するということは、米国政府の理解として、これらの声明の
中に村山・小泉談話だけでなく、いわゆる河野談話をも含むことを暗示している。

●この(70年間の日本の平和・民主主義・法の支配へのコミットメントという)記録は
世界のあらゆる国家にとってモデルとなるものだ。

This record stands as a model for nations everywhere.

【筆者コメント2】

ここで重要なことは、名指しこそしないものの、戦後の日本を模範とすべき国家として
中国や韓国を念頭に置いていると思われることだ。

>>2へ続く

URLリンク(jbpress.ismedia.jp)

関連スレ
【国際】「日本はすべての国の模範」、米が戦後70年談話歓迎 [08/15]
スレリンク(newsplus板)

2:◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★
15/08/17 12:11:30.42
>>1より

■中国の沈黙

以上の通り、今回の米政府の反応は前向きかつフェアだったと思う。その点は同様の声明を発表した
豪州なども同様だ。これに対し、今のところ中国側は静かで、安倍談話の内容そのものについて直接の
批判は控えている。報じられている範囲内で中国側の反応をご紹介すれば以下の通りだ。

●中国側は日本の指導者の関連談話に注目している。外交部の張業遂副部長は日本の木寺昌人
大使に対し中国側の厳正な立場を表明した。(14日、外交部報道官の応答内容)

●張副部長は、「日本軍国主義が戦争を発動したことにより、中国とアジアの被害国人民が深刻な
災難をこうむったこと」や「歴史を銘記し、正義の要求を守ることが、日本とアジア隣国の関係を
改善する重要な基礎であり、未来を開く前提になる」と主張した。(同上)

●日本は軍国主義の侵略戦争の性質と戦争の責任に対して明確に表明し、被害国人民に対し誠意ある謝罪をし、
軍国主義の歴史と徹底的に決別すべきだ。この重大な原則問題については、いかなる覆い隠しもすべきでない。(同上)

●談話にある「お詫び」や「反省」は、歴代内閣の歴史認識を間接的に引用したにすぎず、
日本側は(お詫びについて)直接の表明は避けた。(14日、新華社)

●「侵略」「植民地支配」「反省」と「お詫び」などキーワードはあるが、文脈、とりわけ誠意の面で
「村山談話」とは大きな違いがある。日本が侵略と植民地支配の歴史に誠意を持って向き合わず、
心から反省とお詫びをしなければ、国際社会から信頼を得られず、平和への貢献もない。(15日、人民日報)

【筆者コメント3】

これは事実上の沈黙にも等しいのではなかろうか。報道官は「日本の指導者」にのみ言及し、
安倍首相を名指していない。中国側の「厳正な立場」にも目新しい点はない。談話の個々具体的
内容には批判を控えている。これには最近の中国側の対日政策の変化が関係しているのかもしれない。

そもそも中国が対日政策を戦術的に変更したのは昨年の夏のことであり、中国側は安倍談話が村山談話と
同じ内容にならないことをある程度覚悟していたはずだ。もし中国側にとって村山談話の完全踏襲が政治的に
不可欠であれば、昨年11月と今年の4月の日中首脳会談はそもそも実現しなかっただろう。

冒頭の米政府の「歓迎声明」が極めて明確かつ力強いものであったことも、中国側が的外れな対日批判を
控えている理由かもしれない。やはり中国の最大関心事は日本などではなく、ワシントンが中国を見る目なのだ。
当然だろう、9月には習近平国家主席の訪米が控えているのだから。

■ワシントンポスト社説

そのワシントンの中国に対する雰囲気を象徴すると思われるのが8月15日付ワシントンポスト社説だ。

「安倍首相の平和の申し出(Mr. Abe’s peace offering)」と題するこの社説、副見出しこそ
「明白な謝罪はないものの、日本の首相は日本がもたらした損害を認めた(Without outright apologizing,
the Japanese premier acknowledges the damage his nation inflicted.)」だったが、その真の対象は中国のようだ。

●アジアでの歴史の直視には二重基準がある。中国政府関係者はその国民が、日本軍と実際には誰が戦ったか、
大躍進時代に何百万の中国人が犠牲になったか、1989年天安門でいかなる弾圧があったかなどの20世紀の真実を
学ぶことを許さない一方、日本政府の第2次大戦に関する公式声明の一言一句に注文を付ける権利があると
考えている。このことは安倍談話を考えるうえで念頭に置くべきだ。

●日中両国には安倍首相がより明確に謝罪すべしという声もあるが、そう主張する日本人は、
中国とは異なり、自らの指導者を批判する際、少なくとも政府による法的措置を恐れる必要はない。

●安倍首相が謝罪を繰り返さなかったことは悲しいことだが、同時に、今回の安倍談話は
彼の批判者たちが懸念したよりも、はるかに和解志向であり、かつ非民族主義的である。
>>3

3:◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★
15/08/17 12:11:36.26
>>2より

●どの国にとっても過去の醜い歴史を直視することは容易ではない。
米国ですら南北戦争終了後150年経っても南軍関係者の銅像に是非について議論があるではないか。

●安倍首相と同様に、もし中国が過去の歴史の議論についてより開放的になれば、
中国の隣国も南シナ海での中国の拡張主義的活動への疑念を減らすことができるだろう。

【筆者コメント4】

米国ではワシントンポストよりもニューヨークタイムズの方が日本に批判的だが、それにしても
この社説には驚いた。題材は安倍談話だが、主眼はむしろ中国批判だとすら思える。ちなみに8月16日現在、
ニューヨークタイムズの安倍談話関連社説はない。批判が難しいからか、理由は不明だ。

■米国アジア村の反応

最後に、米国のアジア専門家について一言。今回のワシントン出張は別件だったため、あまり多くの
アジア村住人と意見交換をする機会はなかった。総じてい言えば、今回の安倍談話は事前の予想以上に
内容面でバランスが良く取れており、談話を厳しく批判する向きはごく少数だと感じている。

最近筆者は米国のアジア関係識者に対し、次のように言い続けてきた。

(1)従来から歴史問題で日本は国論が割れていたため中国や韓国の介入を許してきた。

(2)1995年に作られた村山談話は国論を収斂させるどころか、逆に左右の亀裂を深めてしまった。

(3)そのような亀裂を修復し、国論を収斂させることができるのはリベラルではなく保守の政治家だ。

(4)サダトと握手したイスラエルのベギン首相も、毛沢東と握手したニクソン大統領も、
いずれも保守強硬派だったからこそ、国論の分裂が収斂し、新たなコンセンサスが生まれたのだ。

(5)されば、日本で歴史問題に関するコンセンサス作りが可能なのは保守強硬派の安倍首相である。

(6)今回の安倍談話をリベラル派が批判し、保守派が歓迎するようならば、歴史問題に関する
国民的コンセンサス作りの第一歩となるかもしれない。

そのことを理解し、将来の中国との競争に備えるべしと考える米国人識者は沈黙を守っている。
これに対し、それを理解できないアジア専門家の一部は安倍政権を批判し続けるだろう。
米主要紙の若いアジア特派員の大半は後者だが、幸い今回のワシントンポスト社説は前者を
代弁する声なのかもしれない。 (了)

4:名無しさん@13周年
15/08/17 12:34:48.02 1YnpHmCak
(2)1995年に作られた村山談話は国論を収斂させるどころか、逆に左右の亀裂を深めてしまった。
(3)そのような亀裂を修復し、国論を収斂させることができるのはリベラルではなく保守の政治家だ。

これはまったく同感
結局、サヨクがグチグチ言い、保守がまとめる、今までだってそうだったし、これからもそうだろう

5:名無しさん@13周年
15/08/17 13:30:24.39 Y3bNi8HNo
紹介のワシントンポストには驚いた。経営陣が変わっていたはずだな。
経営陣といえば、後、FTが意地で反日を言いながら、どういうポイントを載せるか興味がある。天津を絡めて繰るだろうけど。

6:名無しさん@13周年
15/08/17 14:09:28.11 WT0WT+UP4
中国は国際秩序の敵


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