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著作権侵害、非親告罪を導入へ=適用制限めぐり最終調整―TPP
環太平洋連携協定(TPP)交渉をめぐり、日米など12カ国が、日本国内で関心が高い
著作権侵害の「非親告罪化」について、適用範囲に制限を付けた上で導入する方向となった。
関係筋が11日明らかにした。非親告罪化は、映画や音楽などの著作権侵害を、作者の告訴なしに
警察や検察が捜査、起訴できるようにする仕組み。営利目的でない公正な利用などを
適用対象外とするなど、限定条件をめぐって最終調整している。
著作権を含む知的財産権を保護するルール作りは、TPP交渉で最も難航する分野で、
未解決の問題が多くある。このため12カ国は今月24日に米ハワイで始まる首席交渉官会合に
先立って、知的財産分野の担当交渉官による作業部会を開き、28日からの閣僚会合で
最終決着を図る方針だ。
複数の交渉関係者は、著作権侵害の非親告罪化の扱いについて、「TPP交渉国で制度がないのは
日本とベトナムの2カ国だけで、導入の方向は避けられない」と指摘。適用範囲に一定の制限を
加えて韓国が非親告罪化を受け入れた米韓自由貿易協定(FTA)に沿った形で調整していることを
認めた。
非親告罪の適用範囲については、著作物の活用で得た商業的な利益の程度や、オリジナルの
著作物の市場価値をどこまで損なったかによって判断する案を検討している。
一方、非親告罪の導入に対し日本国内では、マンガなどを二次利用した同人誌即売会
「コミックマーケット(コミケ)」などが摘発されるのではないかと懸念する声がある。
このため政府は、各国による適用範囲の制限に一定の柔軟性を認める仕組みとするよう
主張している。
政府関係者は非親告罪化について「(摘発の妥当性などの判断に関する)主権が
脅かされるようなことにはならない」と強調。著作権法の専門家は、日本の国内法では、
教育や研究、批評など公正利用を著作権侵害罪の適用範囲外とする一般規定がないため、
非親告罪を導入する場合には乱用を防ぐ法改正などが必要だと指摘している。
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)