15/05/24 20:22:16.77
>>1より
■国家戦略実現へ猛威
投資先第1号となるパキスタンの水力発電所は年内に着工して2020年稼働をめざす。
建設資機材や発電用タービンの輸出、労働力の提供などは、中国企業がほぼ独占するものと
みられている。中国のパキスタン重視は地政学的な理由からだ。
中国は中東から輸入する石油はいずれパキスタンの港で陸揚げし、内陸を伝わるパイプラインで
中国内に輸送することをもくろんでいる。シルクロード基金の最初の投資先にパキスタンを
選んだのは、こうした経済的な戦略性に加え、インドへの牽制目的もあるパキスタンとの
軍事協力拡大への道筋も見え隠れする。パキスタン以外でも中国からの原発や高速鉄道の
洪水のような輸出が始まるだろう。
中国を起点に陸路と海路から欧州に向かう経済圏構築へ、アジア広域で鉄道網や空港、
発電所などを続々と建設しようという新シルクロード構想は「一帯一路」と呼ばれる。
そのルート上にある途上国は建設資金がノドから手が出るほど欲しい。肥大したチャイナマネーは
資金需要に応える格好で、その実、中国の国家戦略と結びつき、この地域で猛威を振るうことに
なりそうだ。(上海 河崎真澄)