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★ドローン少年の収入とネットライブ配信
2015年05月22日 15時03分
逮捕されたドローン少年に、様々な臆測が流れている。筆者もインターネットライブ配信を仕事と趣味で
行う立場にあるので、個人のライブ配信のしくみと収入についてまとめておきたい。(ITジャーナリスト・三上洋)
■ネットライブ動画配信での収入:「アフリカTV」では投げ銭に似たしくみあり
まずは申し上げておきたい。筆者は、仕事や趣味でインターネット上でのライブ動画配信を行っている。
今回の事件は、そのネットライブ配信でのトラブルであり、そのために主観的な意見が入ってしまう可能性がある。
できる限り、客観的にまとめるように心がけたが、筆者がネットライブ配信に関わる立場であることをご承知おき願いたい。
逮捕された15歳の少年は、ノエルというハンドルネームで、ネットライブ動画配信を行っていた。
東京・浅草の三社祭でドローンを飛ばすとほのめかし、主催者に警戒させたという業務妨害の容疑で逮捕されている。
これより前にも、善光寺(長野市)の御開帳でドローンを落としたり、警察官との口論を生配信したりするなどの
トラブルを起こしていた。
15歳の少年は高価なドローンを使っていたが、どこから収入を得ていたのだろうか。収入源は2つ考えられる。
1つはファンからの寄付(後述)と、もう1つは配信自体での収入だ。まずは配信自体での収入を見てみよう。
一部の生放送サービスでは、配信自体で収入を得ることができる。日本で使われている主なネットライブ動画配信
サービスをまとめておこう。15歳の少年は、以下のサービスを使っていたが、収入を得ていたのはアフリカTV
と呼ばれるサービスだ。
●ニコニコ生放送(株式会社ニワンゴ)
古くからあるネットライブ動画配信サービス。個人のライブ配信者が多く、「生主」と呼ばれる有名な配信者が多数いる。
運営側が認めた生主は公式チャンネルを開設でき、そこで課金(月額・都度)し、手数料を除いた上で収入を得ることができる。
15歳の少年も配信していたが、チャンネルは開設できていないので、ニコ生での収入はなかっただろう。
彼のアカウントは、運営側によって何度か削除されている(問題のある配信を行ったためと思われる)。
●ツイキャス(TwitCasting:株式会社モイ)
スマートフォンに特化したライブ配信サービス。配信する側、見る側どちらもスマートフォンが中心。
ユーザーがとても多く、中高校生にも人気がある。ただし配信者が収入を得るしくみはない。
15歳の少年は、このツイキャスでも配信していたが、宣伝や予告などが多かった。
運営側によって、すでにアカウントを削除されている。
●アフリカTV(afreeca tv:株式会社アフリカTV)
韓国のライブ配信サービスで、2014年から本格的に日本に参入。他社と異なり、視聴者からの「投げ銭」で、
配信者が収入を得ることができる。そのためニコニコ生放送やツイキャスなどの人気配信者が、
収入のために利用することが多い。
15歳の少年は、大きなイベントの配信ではアフリカTVを利用していた。
最近までチャンネルが生きていたが、現在は削除されている。
アフリカTVでは、リスナー(視聴者)が気に入った配信者に「投げ銭」をすることができる。
投げ銭とは、視聴者がお金を配信者に送ること。つまり配信者が、お金を稼げるのだ。
実際には、リスナーはアイテム(星風船)をクレジットカードなどで買って配信者に送り、
配信者は貯たまった星風船をAmazonギフトカード・iTunesカードに交換できるというしくみだ。
現金化するには、そのギフトカードを何らかの方法で換金する必要がある。換金よりもAmazonで
直接使ったほうが有利なので、Amazonで買いたいものがある場合は直接利用する人が多いだろう。
15歳の少年は、イベントでの中継ではアフリカTVを使っていた。投げ銭のしくみで収入を得る、
もしくはAmazonで配信機器やドローンなどを購入するためだったろう。
アフリカTVは、後発だったこともあり、他社よりもアカウント削除の基準がゆるいと言われていた。
他社ではすぐに削除される配信でも、アフリカTVではそのままということがあったからだ。
>>2へ続く
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