15/04/04 15:23:32.73
>>2より
・「バスに乗り遅れるな」
加えて、リベラル派は「最初に結論ありき」で日本の集団的自衛権行使に反対である。
そのためには、できるだけ中国を脅威と認識したくない。中国を脅威と認めてしまえば、
直ちに日本はどう対処するのか、が問題になるからだ。そうした思考様式から(脅威ではない)
中国が主導するAIIBになぜ参加しないのか、という結論が導かれる。現実の脅威には目をつぶり、
理想論で世界を眺めて結論を下すのだ。
中国もときにウインウイン関係という言葉を使う。だが、彼らの言うウインウイン関係は、
私たちが考えるウインウイン関係とは別物である。私たちは共存共栄から始まって、
やがて互いに相手を必要とする相互依存に至る道を目指している。相互依存関係にまで到達すれば、
平和が強化される。戦争をすれば、互いに共倒れになるからだ。
だが、中国の言うウインウイン関係とは相互依存ではなく、単なる「縄張りの相互尊重」
程度ではないか。それがはっきりしたのは、2013年6月の米中首脳会談だった。
習近平国家主席はオバマ大統領に「太平洋は米中両国を受け入れるのに十分、広い」と言った。
それは「太平洋は十分に広いから米中両国で分割しよう」という意味のエレガントな
外交的表現にすぎない。これは事実上、縄張り分割の提案である。
日本政府はAIIB不参加の理由に「融資の持続可能性や銀行統治(ガバナンス)が健全に保たれるか」
といった懸念を挙げている。ここで指摘したような外交安保上の懸念はけっして口にしない。それは当然だ。
そんなことを言ったら、中国に面と向かって「お前は敵だ」と言ったも同然になってしまう。
およそ政治に携わる人間が「お前は敵だ」と言うのは禁句中の禁句である。
言った瞬間に、あとはどっちが勝つか、力で戦うだけという話になってしまうからだ。
しかし、ジャーナリズムやジャーナリストは違う。政府が絶対に言わない本当の話を書くことこそが、
ジャーナリズムの大事な仕事である。ジャーナリズムが本当の話を書けるかどうかが、
軍国主義時代との違いを証明する試金石でもある。
軍国主義時代には「バスに乗り遅れるな」論こそが戦争拡大の鍵になった。
欧米が中国や東南アジアを植民地にしていたのを見て、まさに新聞が「日本も大東亜共栄圏を」
と旗を振って、仏印(現在のベトナム、ラオス、カンボジア)に進駐したのだ。
いまリベラル派が唱える「バスに乗り遅れるな」論は、多くの国が中国になびくのを見て
「AIIBに参加せよ」と言っている。日本が置かれた厳しい現実に目を背けて、
大勢に順応せよと主張している点では、軍国主義時代とまったく同根ではないか。(了)