15/03/11 15:31:31.79
>>1より
一方、「中国の現在の対外戦略は日本への敵意そのものだと言える」と述べるのは、アジアや欧州の
軍事問題の研究でも知られるブルッキングス研究所外交政策研究部長のマイケル・オハンロン氏だ。
同氏は「中国の対外政策の柱は日本への嫌悪であり、その背後には過去の屈辱を晴らせていないという
歴史上の不満がある」とも述べる。中国への批判をにじませながら、日本は軍事面で中国のそうした
脅威に対応する抑止措置をとるべきだという意見を表明した。
・「日本は防衛費を50%増加すべき」とオハンロン氏
日本側では、防衛研究所主任研究官の飯田将史氏が「挑発的」「冒険主義」などと評して中国の
軍事政策を説明し、日本への危険性を指摘した。飯田氏は、中国側の日本の領海への頻繁な侵入に
ついても強調したが、そうした動向を明確に「日本への脅威」と呼ぶには至らなかった。
中国の軍事脅威にどう対応すべきかについては、まったく言及がなかった。
また、東京大学教授の高原明生氏と早稲田大学教授の青山瑠妙氏もパネリストとして見解を述べた。
高原氏は、中国による日本非難の主張が事実と反する点が多いことを具体例を挙げて指摘した。
青山氏は、中国の対外戦略全般、特に国際秩序への挑戦などに焦点を絞った報告をした。
しかし、高原氏も青山氏も中国の日本への軍事的脅威を強調したり、日本がとるべき対応策を
提言したりすることはなかった。
それに対してオハンロン氏は、中国の軍拡に対応することを日本に求めた。同氏は安倍政権の
防衛政策への支持を表明しつつ、「日本は現在の防衛費を少なくとも50%増加してGDPの1.5%まで引
き上げるべきだ。そうすれば中国の抑止やアジアの地域安定に大きく寄与する」と具体的な提案をしたのである。
またフィンケルスタイン氏は、中国軍が中距離ミサイル配備や新型潜水艦増強などによって明確に
日本に脅威を与えていることを強調し、そのうえで、米国と共同でミサイル防衛網を構築することに、
これまで以上の力を注ぐことを日本政府に訴えた。
米側代表たちのこうした発言や提言は日本側の消極姿勢とは対照的であり、日本側との温度差をみせつける結果となった。(了)