15/02/25 15:12:47.13
>>1より
2. <民間>日系人ネットワークとの連携強化を!
国際社会、諸外国における日本への正当な評価を確立するためには、政府の外交ルートだけでなく、
民間レベルでもさまざまなチャンネルを活用する必要がある。そのうち、日本が今後最も力を入れるべきは、
日系人とのネットワークの強化だ。
国際社会においてアメリカが世界で最も重要な国であることに異論はないだろう。だからこそ中国や韓国を
はじめ諸外国は、そのアメリカに移住した自国民のネットワークを政治的にも重要視し、上手に活用している。
昨今、国力の増強に伴い、中国や韓国をはじめとしたアジア系アメリカ人のアメリカ政治、経済への影響力は増大している
一方、日系アメリカ人はアメリカ在住の歴史も古く、全米に130万人いるアジア系アメリカ人で6番目に大きい
グループだ。にもかかわらず、アメリカでの政治力はさほど強くない。また、日本国と在米日系人との関係は、
今まで希薄であった。その結果、日本にとって不利な状態がアメリカで発生している。
1つの事例を示そう。2009年以降、アメリカでは、韓国系住民運動団体が地元議員らに強く働きかけ、
従軍慰安婦の碑が全米各地に設置されている。今では、ニュージャージー、ニューヨーク、カリフォルニア、
バージニア、ミシガンなど、慰安婦の碑が設置されている場所は10ヵ所にも及ぶ。
この従軍慰安婦問題では、アメリカの世論形成に在米韓国人が大きな政治力を発揮したが、日系アメリカ人は
それほど関心を持たなかった。在米韓国人は、母国との結びつきが強く、アメリカにおける政治的な
反日・親韓感情を醸成することが、母国の利益(竹島問題など)につながると考えているから積極的なのだ。
一方の日系アメリカ人は、世代が進んでいることもあり、母国日本との結びつきが弱い。従軍慰安婦問題に
関しても故イノウエ上院議員は日本を擁護する立場だったが、同じ日系人でも、カリフォルニア州サンノゼ
選出のマイク・ホンダ下院議員は日本にきわめて批判的だ。
アメリカで活躍する日系人をバックアップし、日系人とのネットワークを強化し、アメリカにおける世論を
正当な方向に導くためにアメリカ政治への影響力を高めることはきわめて重要だ。今後は、日本も
日系アメリカ人とのネットワークを強化し、その戦略的な活用を行う必要があろう。
最近では日本の外務省も日系アメリカ人との関係強化を重視し始め、Japanese American Leadership
Delegationというプログラムを毎年実施している。これは、毎年10名程度の日系アメリカ人を日本に招待し、
日本との結びつきを強化するプログラムだ。
こういった努力をより大規模に進めてもらいたい。毎年10名では小規模にすぎるため、より拡大し、
特に若い世代、高校生や大学生の世代から将来のアメリカにおけるリーダー候補生たる日系人たちに、
日本との結びつきを意識してもらうことも有益だろう。実際、中国、台湾、韓国は同様のプログラムを
より大規模で行っているのだ。
また、2009年に設立されたU.S.-Japan Council(米日カウンシル)は、政財界における在米日系人と
日本人のネットワークを強化することで日米関係に貢献しようとする団体で、今年の11月には日本で
総会が開催される。米日カウンシルへの政財界のリーダーたちの積極的な参画も重要だろう。
加えて、渡米の際の訪問先を東海岸のニューヨーク、ワシントンD.C.だけで終わらせることなく、LA、
サンフランシスコ、ハワイなども訪問し、日系人とのネットワーク強化に努めるべきであろう。
いずれにせよ、今こそが、日本人と日系人との関係を強化する時なのである。そうでないと
アメリカにおいて、銅像が事実に反する注意書きとともに、造り続けられるであろう。>>3へ
3:◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★
15/02/25 15:12:58.68
>>2より
3. <民間>日系在外企業によるロビー活動を強化し、海外の政治への影響力を高めよ!
アメリカの政治・世論形成に影響力を行使することができるもう1つの媒体が企業だ。アメリカだけでなく、
世界各国に日本企業は進出している。この力を結束すれば、影響力を増大させることは可能だ。
たとえば、アメリカにはスーパーPACという仕組みがある。これは近年の大統領選挙などで相手候補の
誹謗中傷合戦をヒートアップさせていることでも注目されてしまっているが、元々は、企業や団体などが
従業員などの個人献金を集めて、特定の政治家を支援するための制度だ。アメリカにおいては企業や
団体が政治家や政党に直接献金を行うことが禁止されているため、PAC(political action committee)
をつくって、個人(企業の役員や従業員、個人株主)から資金を集め、それを献金するという経路をとる仕組みだ。
PACに関して、個人の献金限度額は5,000ドルという規制があったが、2010年に最高裁判決が出て、
個人の政治的活動の自由を優先するという立場から、限度額が原則廃止になった。これ以降、
巨額の政治資金が流れ込むため「スーパーPAC」と呼ばれるようになり、一部の大金持ちや企業の献金が、
選挙戦を左右しやすくなった。
アメリカには多くの日系企業が進出している。それらの企業において、PACを活用して地元の政治家への
ロビー活動、コミュニケーション活動を強めることは、企業活動にとっても有益なはずだ。PACの活用と
連動して重要なのが、日系企業のトップの活動だ。トップは地元知事、国会議員、州議会議員などへの面談、
活動の報告、さまざまなイベントへの招待を通して、地元政治家と積極的に関わることが重要だ。
日系企業のアメリカ政治への影響力を高め、長期的に日本への正当な評価をアメリカ政治に醸成することは、
日本にとっても、現地で経済活動を続ける企業にとっても利益をもたらすだろう。そういった運動を日本の
経済界が統一感、一体感を持って進めることが望ましい。(以下略)
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