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★両陛下、各国のハンセン病元患者とご懇談
2015.1.28 18:40
天皇、皇后両陛下は28日、皇居・御所で、ハンセン病の差別撤廃を訴える
「グローバルアピール」を27日に発表した日本、インド、米国など各国の
元患者8人と懇談された。両陛下は、隔離政策による偏見と差別に苦しんだ
元患者を長年気にかけ、昨年までに国内14カ所全ての療養所の入所者と面会されている。
懇談に同席した日本財団の笹川陽平会長によると、両陛下は元患者一人一人の
手を握りながら話を聞き、陛下が最後に「今なお病気はもちろん、
差別に苦しんでいる方々の指導者として活躍をしていただきたい」と励まされたという。
URLリンク(www.sankei.com)
ハンセン病に対する差別の撤廃を訴える声明「グローバル・アピール2015」の
ために来日している各国の元患者らと懇談される天皇、皇后両陛下=28日、皇居・御所(宮内庁提供)
URLリンク(www.sankei.com)
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★「天皇・皇后・両陛下へのご進講」
笹川陽平2015年01月28日 08:08
一部新聞で報道されましたように1月13日、皇居で70分にわたり、天皇・皇后両陛下に世界の
ハンセン病の現状をご進講する栄誉に浴しました。両陛下はこれまでに全国12カ所の
国立ハンセン病療養所と2カ所の私立病療養所すべてをご慰問されています。
私は約40年間、医療面でのハンセン病の制圧とスティグマ(汚名)や偏見、差別の撤廃といった
人権面での戦いを世界で続けてきました。ご進講の中では、日本財団と笹川記念保健協力財団の活動、
さらにモーターボートレースの創設から日本財団が世界で展開する人道支援活動まで、
ご説明させていただき、モーターボート関係者にとっても光栄な出来事でした。
両陛下は世界のハンセン病の現状について深いご関心をお持ちでした。ハンセン病に効能のある
プロミンから、なぜ唯一ブラジルだけが今もなお制圧に成功しないのか等々、ご下問は専門的で
多岐にわたりました。私が2カ月に1回、英文で発行するニューズレターで、ハンセン病に関する
両陛下のご活動を紹介させていただいた記事もご覧いただきました。
ハンセン病は古くから世界に広く存在し、人々が恐れてきましたが、奈良時代に悲田院、
施薬院をつくられた光明皇后の時代から現在まで、ハンセン病について、日本の皇室ほど
深い関心をお持ちの方はいないと思います。
私とハンセン病の出会いは、ほぼ半世紀前の1965年、当時、韓国大使を務められた金山政英氏が
父・良一を訪ね、ハンセン病患者用の病院建設に協力を要請された折、同席したのが始まりでした。
父は即座に了解し、病院の完成式典では、絶望した表情の入院患者一人ひとりの手を握り、
肩をやさしく抱いて励ましていました。そんな父の姿に感動し、ハンセン病との闘いを心に誓いました。
この話を申し上げると、皇后陛下は「金山さんは懐かしいお方です。あの時、韓国からハンセン病
について悲しいお手紙が届きました。しかし私には何の力もございませんので、金山さんや高松宮
殿下にお願いすることにしました」と、当時をしみじみと振り返られた。
私は金山大使が来訪の折、「美智子妃殿下も心配されておりますので」と付言されたことをはっきり
記憶していましたが、ご進講ではあえて大使の名前だけに留めました。しかし、皇后陛下はその時の
経緯をお話し下さり、今の韓国のハンセン病についてのご下問があり、「現在はほとんどおりませんが、
移民労働者の中に発見されることはございます」とご説明申し上げたところ、「それはよかった」と、
心から安堵なされたご様子でした。
お話をうかがううち、私の長いハンセン病との闘いが皇后陛下のお導きだったことに気付き、
感動を覚えるとともに、ハンセン病との闘いに対する決意を新たにしました。
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