【宮家邦彦】「報道の自由に限度を設けるべき」と言いながら、ウイグル弾圧にテロを利用 フランスより中国の方がずっと危ない理由at NEWSPLUS
【宮家邦彦】「報道の自由に限度を設けるべき」と言いながら、ウイグル弾圧にテロを利用 フランスより中国の方がずっと危ない理由 - 暇つぶし2ch2:◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★
15/01/20 16:48:26.71
>>1より

■フランスの「ブルカ」禁止法

フランス「ブルカ」禁止法の起源は1905年に遡る。フランス革命の精神に基づき、当時の議会は、カトリック聖職者が
支配していた学校を世俗化するため、学生と教師が宗教的シンボルを身につけることを法律で禁止したのだ。

さらに、2004年にはこの法律を根拠に、フランス公立学校でのブルカ着用を禁ずる判決を裁判所が下している。

その後、2010年には新たに、「公共の場で人の顔を隠すことを禁ずる法律」が制定された。
これが現在いわゆる「ブルカ禁止法」と呼ばれるものだが、内容は中国の新規定と基本的に変わらない。

いずれも「公共の場で顔を隠す行為」一般を禁止するだけで、特定の宗教を差別しているわけではないからだ。
ただし、既にご説明した通り、フランスと中国ではこの禁止法に至る背景が大きく異なっている。

フランスの「禁止法」は「人間の理性」が「宗教的権威」に勝利した結果を維持するためのものであるのに対し、
中国の「禁止法」は漢族による少数民族弾圧を維持するための手段でしかない。

中国が欧州にも同様の規定があることを理由に「ブルカ禁止法」を正当化するなら、中国はまず、欧州と同様、
「言論・表現の自由」を頑なに擁護すべきだろう。当然ながら、中国共産党にそんなことは不可能である。

■反中風刺画に過剰反応する中国

フランスでのテロ事件について中国政府は沈黙している。

最近の中国メディアも、「すべてのテロ行為を厳しく取り締まるべし」とする一方、「この(パリ襲撃事件の)悲劇は
報道の自由に限度を設けるべきであることを示した」、「メディアは無責任な発言を慎むべきだ」などと報じ、
表現の自由がある程度制限されても仕方がないと言わんばかりの主張を繰り返している。

要するに事件の本質を理解していないのだ。

それどころか、中国国有メディアは欧州の「言論・表現の自由」の象徴とも言うべきフランス風刺画の一部を
差別的だとして批判している。例えば、右上の風刺画(リンク先はこちら)を見てほしい。

1月17日付の環球時報は雑誌フリュイド・グラシアルが掲載した風刺漫画に噛みついている。

風刺画のタイトルは「黄禍はすでに到達、遮断は遅すぎたか?」、ベレー帽をかぶった典型的フランス紳士が
人力車を引いている。その人力車には中国人成金と金髪美女が乗っている。中華レストランの前ではフランス人の
ホームレスが飢えている。中国人がパリを傍若無人に闊歩・占領する姿をコミカルに描いたものだ。

この風刺画に対し中国人の識者は、「黄色人種脅威論なる言葉で中国人を辱めるは非常に失礼だ」、
「最近起きている風刺画をめぐるテロ事件を通じて、すべての人が自分たちのユーモアを理解するわけではないことが
フランス人にも分かっただろう」などと批判している。

確かに「黄禍」とは穏やかではないが、この漫画を見ていると、黄禍論よりも、1970~80年代の日本の農協団体旅行を思い出す。

結論を急ごう。中国政府の本音はこうだ。今回の事件は「欧州の9.11」とも言われているが、中国は2001年の際と同様、
事件をウイグル人に対する弾圧強化の口実に利用した。

欧州人が命の次に大切にしてきた「世俗主義」に基づく「言論・表現の自由」には見向きもせず、対テロ戦のための連帯だけに便乗した。
このような姑息なやり方をウイグル人とイスラム過激派の連中はいかに受け止めるだろうか。

■筆者は極めて悲観的だ。

北京はイスラムを力で抑え込めると信じている。欧州の悲劇に乗じ国内のイスラム教徒弾圧を強化するような今の
中国のやり方ではウイグル人との共存など不可能だ。今こそ北京は彼らとの妥協・和解を模索する時期ではないか。

さもないと、現在欧州で起きていることが、そう遠くない将来、新疆ウイグル自治区だけでなく、中国各地で発生する
可能性があるかもしれない。 (了)


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