14/04/17 05:11:50.37
>>1より
一方の東京書籍版には、自衛隊は憲法違反であると匂わせる記述がある。尖閣が日本の領土であることには、
ほとんど触れていない。
育鵬社版の反対派と同じ土俵に立って、東京書籍版を「左翼の教科書」「革新色が強い」と批判することも
十分に可能なのだ。要するに程度の差である。
教科書改善の会によると、2011年の教科書採択の結果、育鵬社版は全国で4万8千冊以上が使用されており、
シェアは3・7%(教科書会社7社中5位)。2012年から使用している石垣市、与那国町を含め、
全国で問題が起きたという事例は報告されていない。
例えば受験生が不利になるなど、内容に偏りがある教科書であれば、そもそも文科省の教科書検定を通過するはずがない。
反対派は「教科書検定そのものがおかしい」と主張するかも知れないが、竹富町が使用している東京書籍版も、
同じ検定を通過した。
「教科書は内容が問題だ」とは竹富町教委の言い分だが、育鵬社版の内容に客観的な問題は存在しないと言うほかない。
つまり東京書籍版の採択を死守する竹富町の「戦い」とは、イデオロギー闘争以外の何物でもない。
▽中国は竹富町「支持」
竹富町が採択協を独自に設置するなら、その費用は町民が負担する。町内の教員に教科書の調査研究を委嘱しようにも、
どこも小規模校で余裕がなく、現実的には難しいだろう。
琉球大の高嶋伸欣名誉教授は県紙で「教科書研究はほかの採択地区と共同ですればいい。問題となりそうな公民や歴史だけ
除く手もある」と提案しているが、それは、ご都合主義が過ぎるのではないか。
教科書研究を八重山採択協と共同でやるなら離脱する意味がないし、宮古や沖縄本島と一緒になるなら、町の子どもの
教科書を、よその地区に選んでもらうことになる。こうした問題を引き受け、なお八重山を分断しなくてはならない
正当性が竹富町にあるのか、ここで再び問わなくてはならない。
竹富町の教科書問題は今や世界的な話題だ。米国のニューヨークタイムズに取り上げられ、中国メディアも「安倍政権の
歴史修正主義の表れ」と日本政府を批判。竹富町を支持している。
問題になっているのは歴史教科書ではなく、公民教科書なのだから、的外れな批判だ。竹富町の意図はどうあれ、
町の行為は、このように他国で反日キャンペーンに利用されている現実がある。
とりわけ、中国メディアが竹富町に肩入れしている意味は大きい。尖閣強奪を狙う中国にとって、ほかならぬ八重山で、
育鵬社版をかたくなに拒否してくれる竹富町は、都合がいい存在なのだろう。国際社会は、このようにシビアだ。
竹富町はさらに、文科省の是正要求に従わないことも表明した。町も、町を支持する人も、自分がどこへ向かって
いるのか冷静に考え直すべき時だ。(仲新城誠)