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★イランの高笑いが聞こえる…戦闘終結の覚書で露呈した米トランプ流ディールの惨憺たる結末
公開日:2026/06/19 06:00 更新日:2026/06/19 06:00
勝負事で言えば「100対ゼロ」の完敗。石器時代に戻されたのはどちらの方だったのかは明白ではないか。
イスラエルとともに始めたイランに対する国際法違反の“だまし討ち先制攻撃”を巡り、
ようやく戦闘終結に向けた覚書を交わした 米国のことだ。
トランプ氏とバンス副大統領(41)、イランのガリバフ国会議長(64)がそろって署名した
14項目からなる覚書が17日、米国、イラン双方の複数のメディアで報じられているが、
その内容はイラン側に大幅譲歩するものだったと言わざるを得ないだろう。
覚書ではまず、最大60日間の交渉期限を設け、イスラエルが攻撃を続けていたレバノンを含む
すべての戦闘の終結を目指すとされ、トランプ氏が先制攻撃の理由で挙げていた焦点の核開発問題については、
イランが開発を放棄した上で、貯蔵している高濃縮ウランについてはIAEA(国際原子力機関)の監督の下、
現地で希釈して処分するという。
そして、イランがこれらの合意内容に沿って確実に履行すれば、資産凍結を解除することも
盛り込まれたというのだが、これはイランが停戦条件として繰り返し求めてきた内容だ。
最高指導者モジタバ・ハメネイ師(56)の軍事顧問レザイ氏(71)は4月、米CNNテレビのインタビューに応じ、
戦闘終結に向けた「信頼を醸成する措置」として、イランの在外資産240億ドル(約3兆8000億円)の凍結解除を要求。
これに対し、トランプ氏は米メディアの電話会見で、
「戦争終結のための和平合意において、金銭のやり取りは一切行われない」と突っぱねていた。
そもそもトランプ氏はイランの核開発問題に取り組んだオバマ政権が主導した2015年7月の
「包括的共同作業計画=イラン核合意」で、欧米諸国がイランの核開発制限と引き換えに制裁措置を解除し、
イランに金銭補償を与えるという手法を取ったことを強く批判。
「現金のパレット(荷役台)」を提供している」などと散々、揶揄していた。
それがトランプ氏は今回の覚書では態度を一転させ、「我々の資金ではなく、彼ら(イラン)の資金だ。
返還しなければならないだろう」と語ったというから唖然茫然だ。
さらに言えば、イランが保有する濃縮ウランについても、「直ちに 米国に引き渡され廃棄されるか、
あるいはイランとの連携のもと、現地や別の適切な場所で廃棄される」と主張していたのに、
今回の覚書では「直ちに引き渡される」ことにも触れられていないという。
かつてのイラン核合意では、低濃縮ウラン保有量を300キロに制限した上で新技術の開発も制約。
さらに一部の核関連施設を解体し、IAEAが抜き打ち査察する権限も盛り込まれていた。
このため、AP通信は覚書について「2015年にイランと締結した核合意以上の大きな譲歩だ」と指摘。
他の米メディアでも「覚書はイラン寄り」などと報じている。
●勝手に戦争を初めて、勝手に負けて、後始末は他国に丸投げ
要するに 米国とイスラエルはイランの体制転換を目的に軍事攻撃に踏み切ったものの、
かえってイランの指導体制を戦闘前よりも強固にし、かつ資産凍結は解除。
さらに周辺の中東諸国などから「復興基金」名目で3000億ドル(約48兆円)を与えることになったわけだ。
核開発問題も事実上の先送りだから、勝者・イランは笑いが止まらないだろう。
「すべての国がイランとの合意を歓迎する声明を出している。彼らは戦闘の終了を望んでいた」
フランス東部の保養地エビアンで行われた先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席したトランプ氏は
こう胸を張っていたが、勝手に戦争を初めて、勝手に負けて、後始末は他国に丸投げというお粗末さ。
まさに迷惑千万とはこの事ではないか。
さて、そんなトランプ氏から「私の一番のファンだ」などと名指しされたのが高市早苗首相(65)だ。
「(高市首相は)非常に良い仕事をしている」と評価もしていたが、そう発言するのも当然だろう。(続く)
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