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★困窮者を闇バイトでなく社会保障につなげるには リロン編集部から
金沢ひかり2024年12月21日 5時00分
全国で相次ぐ強盗や特殊詐欺。「短期間で高報酬」などのうたい文句で、
SNSなどでの「求人」に応募した人たちが、実行役として犯罪に加担しています。
今年起きた事件の一つでは、実行役の被告に税金の滞納があったとも報じられました。
社会福祉士の横山北斗さんはRe:Ronへの寄稿で、「経済的困窮に悩み、手立てを探していた若者たちは、
なぜ社会保障制度の利用ではなく、『闇バイト』へ応募したのでしょうか。
なぜ、社会保障制度は届かなかったのでしょうか」と問います。
犯行グループが「求人」する際のアプローチ方法は、実は福祉関係者が支援が必要な人をみつけて
接触する手法である「アウトリーチ」と似ていると横山さんは指摘します。
ただ、そうであれば、経済的困窮を抱える人は、闇バイトではなく生活保護など
社会保障によるサポートを受けられてもいいはずです。そうならなかったのは、なぜなのか。
横山さんは、闇バイトには三つの優位性があり、中でも「即時性」が重要だと論じます。
「借金の返済を迫られていたり、家賃の支払いの督促を受けていたり、今すぐにでも現金が必要な人にとって、
この『即時性』は大きな誘因となることは想像にたやすい」。
かたや、社会保障制度は申請手続きや給付に時間がかかります。
横山さんは、そのプロセスを簡素化できないかと提言しています。
事件が相次ぎ、「闇バイトに手を出してはいけない」という啓発をよくみかけるようになりました。
それは至極まっとうであり正しい。
ただ、「なぜ加担してしまったのか」「どうすれば加担せずに済んだのか」に向き合わない限り、
その啓発は宙に浮いたものになってしまうのではないでしょうか。
朝日新聞デジタル URLリンク(digital.asahi.com)