24/12/17 01:53:49.19
URLリンク(www.ben54.jp)
URLリンク(img.ben54.jp) 行政書士・三木ひとみさん
(前略)
◆所持金数百円…貯金どころか口座も印鑑もない19歳
(中略)
カスミさん(仮名)は19歳、当時は民法改正前なので「未成年」でした。
カスミさんは14歳のときに家を出され、学校にも行かなくなりました。
いつしか渋谷が居場所になり、生きるために不当に安い
賃金労働や、裏の水商売に身を置かざるを得なくなっていました。
男性宅を転々とし、大阪へ。同棲していた男性の仕事が見つかったということで
ついてきました。大阪へ来て、やがて男性から暴力を振るわれるようになりました。
カスミさんはDVに耐えかねて、男性と同居していた家から逃げ出したのです…。
所持金数百円。貯金どころか口座も印鑑もなし。
(中略)
◆役所は全く相手にせず、警察に通報され、親にも見放され…
素直なカスミさんは、行政書士の私に言われた通りに、すぐに役所に行って生活保護申請
をしたいと伝えました。ところが、役所では全く相手にしてくれなかったと言います。
(中略)
最後には、役所の通報で呼ばれた警察官が来て、警察署へ連れて行かれたうえ、
警察でも役所にした同じ話を繰り返し、「とても疲れました」と言っていました。
警察官には「親に連絡はしないでほしい」と伝えたものの、「未成年者だから
親に連絡しなければいけない」と説得され、しぶしぶ親の連絡先を伝えました。
でも、親御さんは、警察からの電話に対し「出て行った子のことは知らない、
引き取りに行けない」とあっさり断ったそうです。
◆行き先も確保しないまま「帰っていいよ」と警察
予想外の親の対応に困った警察は、なんと驚くことに、カスミさんの
行き先も確保しないまま、「警察署を出て帰っていいよ」と伝えたそうです。
どこに帰れと言うのでしょう?男と暮らしていた家に帰れば、逃げ出したことを咎められ、
前にも増してひどいDVを受けることは目に見えています。大阪には身寄りもありません。
所持金が数百円では、どこかに泊まることもできず、路上で過ごすほかありません。
(中略)
◆まずは住宅を確保。善意の家主さんのはからいで
私は急きょ、カスミさんのいる駅で待ち合わせをして、駆けつけました。
この時、カスミさんと初めて対面しました。髪をピンクと黄緑色に染め
ピアスを付けた若い女の子がにっこりとほほ笑んでくれました。
(中略)
しかし、何一つ身元保証のない無職無収入のカスミさんです。
そこで、知り合いの家主さんに連絡をしたところ、その方の好意
で、カスミさんに部屋を貸してくれることになったのです。
社会は善意の輪で成り立っていると実感しました。
(中略)
(次へ続く)