【政治】「手取りを増やす」=減税でいいのか　元財務副大臣が大連立を期待する理由　自己中心的な「今だけ、金だけ、自分だけ」に乗っている　背景に雇用の劣化

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2:擬古牛φ ★
 24/11/11 05:16:36.05 
>>1の続き

――では、どうすればいいのでしょうか。

さきほど、持続可能な社会といいました。近年、経済界の人たちが、賃金の引き上げを提起していますね。
これまでのように、非正規労働者などの低賃金を続けていては、資本主義が持続できないということを、
経営者が気づいている。私のように労働運動にかかわってきた人間からすると、すごい変化です。

政府がするべきことは、この国の社会を持続可能なものにしていくために働く人たちの貧困をどう止めるのか。
減税ではなく、まっとうな賃金を得られるよう、やるべき政策をやることで、
若い世代の苦しみを減らすことではないでしょうか。

――国民民主と、自民・公明両党による政策協議が注目されます。
峰崎さんは、社会党からの初当選時に、非自民・非共産の連立による細川護熙政権（1993～94年）を経験し、
自民・社会・新党さきがけ（自社さ）の連立による村山富市政権（94～96年）では、与党の税制決定にかかわりました。

自社さ政権で、消費税率の3％から5％への引き上げを決めるのですが、
自民党の人たちはすごく温かく迎えてくれたのですよ。
それまで、特に自民党のリベラル派は社会保障財源とするために消費税率をあげたいのに実現しなかった。
私なども、ヨーロッパの社会民主主義が、消費税を上げて社会保障を充実させていくのを見ていましたから、
共通するものがありましたし、自民党からするとどうやって野党を巻き込むかということですね。

●日本社会が持続可能であるために「三つの課題」

今も、ぜひ政策を取り入れたいと国民民主が丁寧に扱われていますが、国民民主をあわせても過半数を大きくは超えません。
連立政権に加わるのなら、最も効果的なかたちですね。
しかし、すぐに連立を組まず、政策連合でいくところは、国民民主もしたたかです。

――社会保障の安定財源として消費税率を10％まで引き上げることを取り決めた
2012年の民主・自民・公明による3党合意にも、内閣官房参与としてかかわられました。
当時は民主党政権。野党第1党が自民党でした。

延期もありながら、10％が実現したのは自公政権下の19年でした。
あれがなかったら、日本の社会保障の根幹は、もっとおぼつかない状態だったと思います。

ただ、まだまだ社会保障にも財政にも課題は多く残っています。
私は、今求められているのは、大連立なのではないかと思っているのですよ。

――自民党と、野党第1党である立憲民主党ということでしょうか。

はい。強い政権をつくらないと、少子化対策、格差の解消や雇用の改善、財政再建という
三つの大きな問題に根本から対処することは難しいと思いますから。

――しかし、それぞれの政党が自分たちの主張をすることで、「ばらまき」的な傾向が強まる懸念はないのでしょうか。

大連立では、小さな政党の存在感は弱くなるのです。日本社会が持続可能であるために、
その三つの課題は、それぐらい差し迫っていると思います。

――来年は参院選があります。

今回、国民民主の「手取りを増やす」というキャッチフレーズも効果的だったかもしれませんが、
もう一つは「石丸現象」ですよね。7月の東京都知事選で、SNSを活用した石丸伸二氏が得票を伸ばしました。
今回の国民民主も、SNSを使った戦略が功を奏しました。
おそらく次の参院選では、どこも違いがないぐらいに使ってくるでしょう。

となると、問題は何を訴えるか。今度は、短期的な、近視眼的な見方ではなく、より広い視野で、
持続可能な社会をどうつくるのかを、多くの政党が打ち出してほしいです。（聞き手・山田史比古）

元参院議員の峰崎直樹　みねざき・なおき
　1944年生まれ。92年の参院選に社会党公認で立候補し、当選。以降、3期務めた。
その間に、社民党を経て民主党に参加。財務副大臣や党税制調査会会長などを歴任した。

以上

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