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★デーブ・スペクターさんが比べた 米大統領選の恥、変な日本の総選挙
聞き手・山根祐作2024年11月1日 15時00分
米大統領選の投票日(11月5日)が迫り、候補者の日々の言動は日本でも大きく報道されています。
日本の総選挙も終わったばかりです。米国と日本の選挙を比べてみてどう感じるのか。
日本人は米大統領選をどう「観戦」すればいいのか。
放送プロデューサーでテレビコメンテーターとしても活躍するデーブ・スペクターさんに聞きました。
―4年前の米大統領選では、ツイッターで「大統領選挙の不在者投票を送りましたが、
Bidenをカタカナで書いてしまったから無効になるかもしれない」とつぶやいていました。
今回は、もう不在者投票をしましたか。
もうすぐ郵送します。横文字でShigeru Ishiba(石破茂)と書いてね。
というのは冗談で、ハリス副大統領に投票するつもりです。
でも、私が郵送するカリフォルニア州は激戦州ではない
(選挙人数は多いが、伝統的に民主党が強く、競り合っていない)から、投票してもあまり意味がないんです。
アメリカの大統領選では、多く得票した候補者が州の選挙人を総どりできる制度を、ほとんどの州で採っています。
少数の激戦州の結果で大統領が決まるので、結果がわかっているような州には候補者は演説にもあまり来ません。
●アメリカの民主主義の恥ずかしい部分
だから自分たちが無視されているような気になってしまう。世界に誇るはずのアメリカの民主主義の恥ずかしい部分です。
ただ、それでも投票するのは、得票数はメッセージになるからです。
特に、今回は4年前よりも投票結果を巡ってもめて、トランプ前大統領は負けても「不正があった」と言ってくる可能性が高い。
ハリス氏は圧勝する必要があるんです。
―ハリス氏とトランプ氏の選挙戦をどう見ていますか。
ムーブメントや選挙資金の調達、ボランティアの動員などで、ハリス氏のほうが勢いがあります。
ハリス氏については当初、政治家としての魅力や話術などいま一つだと感じましたが、
大統領候補になって民主党全国大会であれだけの応援を受けたこともあって、責任感のある頼もしい候補者になったと思います。
トランプ氏には熱狂的な支持者がいますが、彼らは反対意見を聞こうとしません。
以前の共和党は、民主党との譲り合いもあったし友愛の精神もありました。
今は、トランプ氏に乗っ取られてクレージーな党になってしまいました。
アメリカの人口の中では、民主党寄りの考えの人のほうが多いため、
みんながちゃんと投票に行けば、ハリス氏が勝つと信じています。
●投開票日の午後8時になるといきなり
―米大統領選の最終盤に日本の総選挙が重なりました。双方を比べるとどう見えますか。
アメリカでは、もともと若い人も選挙への関心が高く熱心で、家族のなかでも友人同士でも、ケンカになるぐらい議論していました。
最近は社会が分断されてしまって、熱心なトランプ氏支持者がいると絡まれてしまうので、下手なことが言えない。
建設的な議論がしにくくなりました。
一方の日本ですが、国の将来を預かる人たちを選ぶんだから、もっと選挙への関心が高くてもいいと思います。
選挙や政治に熱心な若者がいても、思想的に偏っているんじゃないかと色眼鏡で見られるような変な雰囲気があります。
日本では規制が多くて、選挙がつまらなすぎます。
アメリカでは候補者のグッズもあるし、選挙がお祭りのようです。韓国や台湾もそうです。
テレビで仕事をしていると、日本の総選挙の公示後2週間は静かすぎます。
各政党や候補者の扱いを公平にすることに気を使って、一番大切な時期にまるで報道がブラックアウト(停電)したかのようです。
それで、投開票日の午後8時になるといきなり選挙特番が始まって、眠らせていたニュース素材を一気に出す。
一体それまで何やってたんだって思います。
アメリカでは、24時間のニュースチャンネルがいくつもあって、毎日ずっと大統領選について報道しています。
夜のトーク番組では、コメディアンが候補者たちを皮肉ったり揶揄(やゆ)したりします。
(続く)
朝日新聞デジタル URLリンク(digital.asahi.com)
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