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★野党との交渉カードとして温存する思惑も 衆院選で落選の2閣僚はしばらく続投
2024/10/29 20:50
石破茂首相は、27日投開票の衆院選で落選した牧原秀樹法相と小里泰弘農林水産相を、
首相指名が行われる特別国会まで続投させることを決めた。
2人はすでに辞意を表明しているが、調整中の召集日が11月11日と迫っているためだ。
少数与党転落を受け、党内外で駆け引きが繰り広げられており、
協力を求める野党との交渉カードとして閣僚ポストを保留しておく計算も働いているようだ。
●落選後「民間人閣僚」に批判も
「議員としての身分を失う以上は大臣としての役割を果たせない。当然辞任することになる」。
小里氏は衆院選後初の閣議に出席した後、首相官邸で記者団の取材に沈痛な表情を浮かべ、こう続けた。
「(辞任の)具体的な日時はご迷惑をおかけしない形の対応をしたい」
現役閣僚の落選は平成28年参院選の岩城光英法相と島尻安伊子沖縄北方担当相以来。
24年に自民党と公明党が政権を奪還した衆院選では、当時の民主党政権の現職閣僚8人が落選した。
22年の参院選では民主党政権で千葉景子法相が落選したが、その後も民間人閣僚として49日間務めた際は批判も出た。
だが、牧原、小里両氏は辞意を表明しているにもかかわらず、首相は閣僚の即時交代には踏み切らなかった。
11日に予定される首相指名の行方に大きく影響するからだ。
●入閣拒否の恐れも
自公は衆院選で改選前から73議席減らし、少数与党に転落した。
首相は自民党総裁として首相指名に臨むが、党内での不満は高まっており
「所属議員の欠席が出る可能性もある」(党関係者)との見方もある。
仮に首相指名されなければ石破内閣は退陣となり、当然、閣僚は改めて選び直すことになる。
こうした事態を回避するため、自民は国民民主党や日本維新の会との「連立」や政策ごとに協力する「部分連合」の道を模索している。
現時点では国民民主との部分連合が有力視されているが、仮に連立となった場合に閣僚ポストは野党に対して大きな交渉材料となりうる。
早急に自民から後任の閣僚を選べばカードを失うことになるという思惑も透けて見える。
一方、後任閣僚を自民から起用するとしても難航する可能性がある。
党内では政府や党執行部への不満が渦巻き、「石破政権は短命ではないか」(党若手議員)との声もあるためだ。
中堅議員は「石破内閣発足時に総務会長のポストを高市早苗前経済安保担当相に断られたことが、けちのつけ始めだ」と話す。
人事で入閣拒否などが起きれば政権の求心力低下はますます加速しかねない。(大島悠亮)
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