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★「昔の名前」ばかりの立憲代表選 抱きつき戦略不発か?
立憲民主党の代表選は9月23日に決まった。9月下旬に実施される自民党総裁選と時期を合わせることで、
世間の関心を引きつける狙いだが、立候補を表明している候補者はおらず、泉健太代表(50)や枝野幸男前代表(60)といった
おなじみの顔ぶれが取り沙汰される。このまま注目を集められない状況が続けば、自民総裁選に話題をさらわれ、埋没する懸念もある。
「『昔の名前で出ています』じゃあいけない」。7月下旬、野田佳彦元首相(67)は東京都内であった講演会で、
自身の出馬を求める声があることについて、昭和歌謡の一節を持ち出し、そう否定した。
代表選を政権交代に向けたステップと位置づけ「自民党の総裁候補と同じぐらい人数が出て、
年齢とか性別とかいろんなバランスを戦略的にやった方がいい」と述べ、多様な人材による代表選が望ましいとの考えを強調した。
泉氏は2020年に旧立憲民主党と旧国民民主党が合流した際の代表選に40代の「若手」として出馬し、枝野氏との一騎打ちで敗れた。
21年に枝野氏の後任を争う代表選を制したが、知名度不足もあり「泉代表では選挙に勝てない」との懸念がつきまとった。
自民の裏金事件を受けて4月の衆院3補選や5月の静岡県知事選を立憲が支援する候補が制し、懸念を打ち消したかに見えたが、
7月の東京都知事選で元立憲参院議員の蓮舫氏(56)が3位で敗北し、勢いには陰りが生じている。
泉氏は自身について「党内ではまだ若手、中堅という言い方がされたりする。幹部の中では若手だ」と述べるが、
若手・中堅議員のグループ「直諫(ちょっかん)の会」の重徳和彦会長(53)は
「若さや強みが十二分に発揮できているかというと物足りない」と苦言を呈する。
一方の枝野氏は17年に旧立憲を旗揚げした創設者。21年の衆院選で市民団体を通して共産党など野党4党と政策面で協調し、
小選挙区の候補者を一本化した手法は、4月の衆院3補選などでも続いている。7月下旬の地方議員との会合では
「今の党の形を作ってきたのは枝野さんだ。機が熟した時は、先頭に立ってほしい」と参加者から代表選出馬を促された。
ただ、21年の衆院選で議席を減らして代表を辞し、泉氏が就任した経緯があるだけに
「前回総選挙で負けて引責辞任し、一度も総選挙を経ていない中で、また枝野氏が出るというのはおかしい」(ベテラン)という声もある。
盛り上がりに欠ける代表選に党内からは焦りの色もにじむ。
代表選日程を承認した7日の両院議員総会では、篠原孝氏が「(自民が)統一教会問題から政治とカネとドタバタして、
一向に我が党の支持率が上がらない。どうしたら(支持率が)上がって、皆さんに関心を持ってもらえるかというと、
最後の手段が代表選挙だ」と危機感をあらわにする場面があった。
党関係者は「若手や女性で政治家らしい動きができる人がいない。
グループから出る人とか、推薦人を集められる人がいない」といら立ち、
立憲を支援する労組幹部は「これまで勉強会や仲間集めをどれだけしてきたのか」と不満を示した。
重徳氏や前回出馬した小川淳也前政調会長(53)らも、推薦人確保へのハードルは高いとみられている。
重徳氏は7日、「直諫の会」メンバーから出馬を打診されたが、「熟慮する」と答えるにとどめた。
辻元清美氏(64)など参院議員に期待する声もあるが、政権交代による首相就任を見据えるのであれば、
衆院小選挙区選出の議員が望ましいとの見方が強いことも、候補者の幅を狭める要因となっている。
自民総裁選で候補者として女性や若手の名前が挙がることに、
立憲中堅は「自民は総裁選になると新しい人材が出てくる」と指摘した後にこうつぶやいた。
「立憲は人材を育てる仕組みを持っていない。
泉氏が代表になって以降、本当に政権交代できるとは思わずに3年間を過ごしてしまった」。
【源馬のぞみ、田中裕之、田辺佑介】
毎日新聞 2024/8/7 16:48(最終更新 8/7 22:50) URLリンク(mainichi.jp)