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★萩生田光一が脅える衆院選「落選」後の人生。八王子民も創価学会も敵に回し無職必至の大ピンチ、大相撲パレードも裏目に
2024.08.02 by 新恭(あらたきょう)『国家権力&メディア一刀両断』
自民党の萩生田光一・前政調会長の政治生命が尽きつつある。
先月の東京都議補選で支援した新人候補が惨敗したが、その選挙区の範囲は萩生田氏自身の衆院東京24区と同じ。
裏金問題で八王子民からそっぽを向かれたうえに、組織票をもつ公明党や創価学会からも総スカン状態の萩生田氏は、
次の衆議院選挙で“無職”になる可能性が高い。元全国紙社会部記者の新 恭氏が解説する。
(メルマガ『国家権力&メディア一刀両断』より)
●萩生田氏自身が一番よく分かっている「落選危機」
東京都知事選と都議補選が終わり、自民党の実力者、萩生田光一氏は地元まわりに余念がない。
7月26日に投稿された公式ブログの記事に「猛暑が続きますが、各地の祭礼、盆踊りにおじゃましております。
皆さんからの激励を力にこの夏を頑張ります」との記載がある。
ご苦労なことだが、仕方がない。お尻に火がついているのだ。
東京都議補選。「萩生田帝国」といわれた八王子選挙区の惨状を見よ。
萩生田氏が必死になって支援した自民新人、馬場貴大氏は、「自民党の古い政治体質を変え、政治への信頼を取り戻す」
と訴えた元都議の無所属、滝田泰彦氏にまったく歯が立たなかった。
滝田氏14万4009票、馬場氏9万8836票。馬場氏の敗戦というより、
腐りきった自民党の体質を象徴する萩生田氏という存在自体に都民が「ノー」を突きつけた結果といえる。
その意味するところは、次期衆議院選挙における萩生田氏の落選危機が高まっているという現実だ。
萩生田氏の衆院選挙区、東京24区は八王子市のほぼ全域。つまり、配下の候補者が落選した都議選八王子選挙区と同じである。
安倍元首相と共にあった萩生田氏の政治家人生
萩生田氏の権力への道は、安倍元首相との出会いからはじまった。
八王子市議だった1997年、北朝鮮の拉致問題について調査をすべきだという意見書を作成し市議会で可決したさい、
朝鮮総連などから激しい抗議を受け、自民党本部に連絡した。折り返しかかってきたのが、安倍氏からの電話だった。
「もしもし自民党の安倍晋三です」
「萩生田さんの言っていることは間違っていませんから、絶対に引いてはダメです。私も全力で応援しますから」
後日、初めて顔を合わせた安倍氏に“一目ぼれ”した萩生田氏は、
都議会議員を経て、安倍幹事長時代の2003年、衆院選に出馬し、当選した。
以下は月刊Hanada2022年10月号に掲載された萩生田氏の手記の一節である。
「以来、安倍さんとは政治信条を一(いつ)にして行動をともにしてきました。
私が九歳下で兄弟みたいな感じといったら失礼でしょうか。何を気に入って下さったのか、誰よりもよく目をかけていただきました」
GWや夏の休暇ともなれば、安倍元首相のゴルフのお供をし、河口湖畔の安倍氏の別荘でくつろいだ。
萩生田氏ら側近が文科省に圧力をかけて獣医学部新設を認めさせた私立大学の理事長もゴルフ仲間だった。
「総理のご意向」を実現させることが萩生田氏の喜びだった。
2015年10月、安倍政権の内閣官房副長官として内閣人事局長に就任すると、
「これで霞が関は俺の支配下だ。霞が関を牛耳ることができる」と東京都連の会合でうそぶいたこともあった。
天下を手中にしたような気分だったのだろう。
●暗転した運命。萩生田氏の権力闘争は敗北に終わった
安倍元首相が非業の死を遂げた後、萩生田氏の運命は暗転する。統一教会とのズブズブの関係がばれ、窮地に追い込まれた。
だが、したたかな萩生田氏は岸田首相にうまく取り入り、経産大臣から党政調会長にポスト移動すると、
防衛費増強など安倍銘柄の政策を進め、安倍派の後継者レースの先頭を走った。
だが、狂いかけた運命の歯車は容赦なかった。派閥のパーティー券販売をめぐる裏金問題が発覚し、
萩生田氏は収支報告書に記載しなかった裏金収入が直近5年間で計2728万円にのぼることが判明した。
萩生田氏は党の役職停止処分を食らったが、「都連会長は役職停止に含まれない」との
岸田首相の発言を引き出し、党東京都連会長の座にはかろうじて踏みとどまった。
(続く)
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